Home Column 「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」外伝「Grey」の映画化は実現するのか?

「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」外伝「Grey」の映画化は実現するのか?

「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」外伝「Grey」の映画化は実現するのか?
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gray-movie_00『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』原作者のE・L・ジェイムズが、オリジナルがヒロイン、アナの視点で進む物語を、グレイの視点で描く外伝「Grey」を6月18日に発売することを告知しました。そうなると、「Grey」の映画化も検討されます。実現性はあるのでしょうか?


「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」をクリスチャン・グレイの視点で描く「Grey」発売決定

最初に結論から書くと、アナ役のダコタ・ジョンソン、グレイ役ジェイミー・ドーナンが「Grey」映画化に出演することは、ほぼないと思います。

実際2人の出演契約はシリーズ3作に関してであり、もし「Grey」に出るとすると改めて契約をし直すことになります。
しかしこの役を演じ続けても、役者としての評価は全く上がりませんから2人とも契約を更新しないと思われます。
もし継続して出演するなら、出演料に相当な額の上乗せを要求すると思われます。(すでに2作目から2人の出演料は大幅にアップされているようです。)

しかし、外伝の「Grey」映画化が1作目の特大ヒットを出すとは思えません。それ以前にシリーズごとに興行成績は下り坂になると思われます。

それとスケジュールの問題もあります。『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は原作3部作の映画化が決定して、2作目『フィフティ・シェイズ・オブ・ダーカー』が2017年2月10日、3作目で完結編の『フィフティ・シェイズ・オブ・フリード』が2018年2月9日と、すでに公開日も設定されています。
「Grey」を映画化するとなると、この後ということになりますから、早くても公開日は2019年です。
5年、歳を取って裸を売りにする映画に出るのは主役2人も厳しいでしょうね…

原作を全部読んだ方なら分かってもらえると思いますが、この「フィフティ・シェイズ」シリーズは完結編の「グリード」が終われば、その先を求めたくなるタイプの作品ではありません。2人の関係はある形で終結しますから。このシリーズのファンが継続して見続けるとは思えません。

さらに問題はE・L・ジェイムズの評判の悪さです。素人のおばさんが現場で口を出しすぎたせいで『フィフティ・シェイズ・グレイ』の監督と脚本家は、特大ヒットしたにも関わらずさっさと降板してしまいました。映画公開時もメインスタッフは積極的に宣伝に協力していません。

そしてE・L・ジェイムズは続編の脚本を自ら書くことを映画会社に要求します。
大ヒットした映画の続編を、原作小説の文章の酷さで有名な素人のおばさんに書かれては現場は大変なことになります。最終的に映画会社は、TVの脚本をちょっと手伝ったことのある程度の経歴を持つE・L・ジェイムズの旦那に脚本を担当させることで、E・L・ジェイムズを納得させるという、ウルトラCの解決方法を展開します(笑)

そして未だに続編の監督が決まりません。公開スケジュールからすると、2作目、3作目はまとめて撮影するのではないかと思われます。何人かにオファーしたようですが、いずれも断られているようです。
製作プロデューサーからすると、外伝の映画化以前に続編以降のメインスタッフの確定が急務です。

もし「Grey」映画化の可能性があるとすれば、シリーズが完結した後のリビルドかリブートとして、新しいキャスト・スタッフで再度『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の世界を描き直すときではないかと思います。

そしてそれは意外と、この原作シリーズの映画ビジネスを引っ張っていくのに一番適しているかもしれません。リブートの時に「前シリーズより過激に」とうたえば『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を観た観客が再び映画館に足を運ぶと思いますし。

まずは6月18日の「Grey」出版でどれくらい売れるのか、話題になるのか、に注目したいと思います。
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