Home Column 【2015LA滞在記番外編2】オーナーの正体は!の巻

【2015LA滞在記番外編2】オーナーの正体は!の巻

【2015LA滞在記番外編2】オーナーの正体は!の巻
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2015-la-report-2_00(前回までのあらすじ)OUTFESTの取材で会場までの長い道のりを毎日車で通うのに疲れ、生まれて初めてAirbnbを使って会場の近いところの宿を見つけたものの、高級住宅地なのに格安でオーナーの写真は変装丸出し…一体どうなる?!

【2015LA滞在記番外編1】Airbnbを使って部屋を探すの巻

教わった住所に従いウェスト・ハリウッドの高級アパートに到着しました。
さて、どんな人がオーナーなのか…写真を見る限りはおじさんが帽子とサングラスを付けていて、確実にフェイクっぽい写真です。

でもっ!も、もしかして帽子をとったら、ファッサ〜っと金髪がなびき、サングラスを外すと魅力的な青い瞳がこちらを見つめて、服をバッと脱いだらボイ〜ン(昭和な擬音)と胸元が大きく開いた服&ミニスカ&ヒール姿で、うふふふ、ハ~イと超絶美女が出てくるんじゃないだろうか!

そうだ!Yoshi先生原作、田村正和主演『ラストラブ』の冒頭、田村正和演じるサックスプレイヤーが朝マンションでゴミ出しをしてた時、ゴミの分別についてきつく注意した清掃員がその場で「あ、もうこんな時間」と帽子とユニフォームを脱いだら、なんとスーツ姿の伊東美咲が現れたように!!

ラストラブ プレミアム・エディション [DVD] DVD

価格¥2,380

順位40,846位

出演田村正和, 森迫永依, ユンソナ, ほか

監督藤田明二

発行ジェネオン ユニバーサル エンターテ

発売日11.10.20

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『ラストラブ』は傑作コメディです。邦画のコメディとしては黒沢清監督作『叫』の次に好きな作品です。
そんな妄想を脳内で繰り広げながら、こちらを出迎えてくれたのはアントンさんという大柄で明るい中年男性でした。チッ、普通におっさんかよ(失礼)

アパートの部屋は彼1人で住んでいるようですが、引っ越してきたばかりなのか物はまだほとんどありません。
リビングは60インチほどの大型TVとゲーム機くらいで、机には書類や雑誌が無造作に置かれていて雑然としていて、客を迎えるために片付けた形跡が微塵もありません(笑)
宿となるベッドルームは10畳ほどで広く、ベッドだけで何もない…どころか壁の配線もまだむき出し状態でした。
アントンさん自身、まだ部屋に越してきたばかりのようです。

改めて挨拶をすると、アントンさんが自らコーヒーを入れてくれました。コーヒーを飲みながら自己紹介を兼ねてお話をしてみます。アントンさん、とても朗らかで親切そうな人です。

すぐ近くで行われているレズビアン・ゲイ映画祭OUTFESTを取材するため日本から来たこと、cueというキューティー映画(海外の人に説明する時はキューティー映画をRomCom、Chick-Flickと言いますが、ここではキューティー映画と書きます。)専門サイトを運営していること…

アントンさんはこちらの話を興味深く聞いてくれて、cueについて色々聞いてきました。キューティー映画は日本ではメジャーなのか?とも。これに関しては「いや、メジャーじゃない。」と答えるしかありません。「日本ではキューティー映画は作っていないのか?ビリ…なんだっけ?最近ヒットした若い女の子が主演の映画、あれはキューティー映画ではないのか?」
アントンさん、なんと『ビリギャル』を知っていました。
『ビリギャル』を知っているアントンさん、一体何者?ということでアントンさんの職業を聞いてみました。

アントン・アーンストさんは何と映画プロデューサーでした!しかも南アフリカから来て、現在の部屋を拠点にハリウッド進出を進めているとのこと!

しかし、こちらも生半可な業界通気取りですから(自分で言うなよ)、そんなのじゃ驚きません。
ここLAには世界中から自称プロデューサーが集まり、あらゆるジャンル、あらゆるレベルの映画を作っているのです。そして自称プロデューサーなんてゴマンといます。怪しい怪しい、怪しいもんだっ(自分を差し置いて、よくもまぁ)

アントンさんいわく、すでに数本南アフリカで製作した作品を持っていて、これまではホテル暮らしで南アフリカとLAを往復していたけど、本腰を入れるということで部屋を借りたと。そして現在『Momentum』というアクション映画の公開を控えていて、その主演はオルガ・キュリレンコで、モーガン・フリーマンも出演しているとのこと。

オルガ・キュリレンコ?どこかで聞いたことがある名前…
あ!『ヴァンパイア・アカデミー』の女教師役の人だ!尺の都合か、美人さんなのにひどく中途半端な扱いにされていた人だ!普通は彼女を一躍有名にした『007 慰めの報酬』のヒロイン&ボンドガールで思い出すもんでしょう。キューティー映画者(もの)はこれだから…(笑)

アントンさんはまだ世に出ていない『Momentum』を、もし興味があればいつでも見せてくれるというです。さらに自分がプロデュースした南アフリカの映画も見せてあげると言ってくれました。そして今検討中お企画についても話してくれました。凄くいい人ですし、どうやら、本当の映画プロデューサーのようです。

さらに今回こちらのステイをOKしたのは、オファーのコメントで「映画祭の取材のため」と書いていたから、だと教えてくれました。
やはりこちらの予想通り、アントンさんもAirbnbを初めて利用したばかりだったそうで、最初のオファーが偶然同じ映画関係、しかも日本からというので即OKしてくれたのです。

もうこれは運命の出会いですね、とお互いに話していました。アントンさんはインチキプロデューサーじゃない!そう確信したのは、imdbでプロデュースした作品を調べたのもありますが、何よりアントンさんの部屋に散らばっていた書類の数々です。映画の予算表とか無造作に置いてあって…何か見てはいけないものを見てしまったような…こちらから目を逸らしてしまうという(笑)
2015-la-report-2_01南アフリカの映画プロデューサーで、部屋のオーナーのアントン・アーンスト氏。
アントン・アーンスト氏のimdbページ

そんなわけで、LA旅行の起点はこのアントンさんの部屋になりました。DGAには徒歩10分でいけてそりゃもう楽ちん。散歩がてらという感じです。
2015-la-report-2_02OUTFESTのメイン会場、全米映画協会DGA
しかも部屋にいる時はアントンさんと映画業界について、映画ビジネスについて色々議論できるという有意義さ。南アフリカと日本というお互い外から見たハリウッド界を話せたのも良かったです。

さらにいうと、アントンさん何気にキューティー映画好き。だからキューティー映画についても色々話すことができました。実は昔から温めている、日本人も絡めた海外向けキューティー映画の企画があるのですが、そのプロットも話しました。すぐにそのプロットが持っているビジネス的な利点に気付いてくれてました(ビジネス的な利点を織り込んだプロットなんです。ご興味ある方はご連絡を)。さすがはプロデューサーです。

数年後、預かり知らないところで日本人っぽいアジア人がヒロインのキューティー映画がアメリカで公開されているかもしれません(笑)

Airbnbで部屋探しをしている時は、まさかこんなことになるとは思ってもみませんでした。面白いものです。
(さらに続く)

【2015LA滞在記番外編3】南アフリカのキューティー映画を見るの巻