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プライムビデオに隠れて存在している優良キューティー(TV)映画たち PART2

プライムビデオに隠れて存在している優良キューティー(TV)映画たち PART2
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アマゾンのプライムビデオにはトップメニューやカテゴリーからは表示されにくいキューティー映画が多くあります。その中でもcuemovieがオススメする作品を紹介する特集第2弾です。


今回ご紹介するのは、カナダのリール・ワン・エンタテインメント(Reel One Entertainment)製のキューティー映画が中心です。

リール・ワン・エンタテインメントはファミリー向けキューティーTV映画を数多く制作しており、特にクリスマス向けを得意としています。

どの作品にも共通しているのですが、メインビジュアル(ポスター)に写っている俳優のイメージと本編とではかなり印象が異なります。ポスター側は俳優たちの魅力を伝えきれていません。元々TV映画ですから、宣材ポスターを重視してないのかもしれませんが、それでも酷い(笑)

『ダブルブッキング 奇跡の出会い』はホラーのような照明の当て方だし、『フォーエバー・クリスマス』は男性が髭面に見えますが、実際はもっと精悍で清潔感があってかっこいいスポーツマンタイプです。『スタートアップ・ラブ』の2人は影部分を落としすぎているせいか、地味な印象を受けますが、実際はもっと主人公然とした華やかな印象。
どのビジュアルも、本編のキューティー映画らしさが伝わりきれていなくてもったいないです。

ということで、気を取り直して、まずは得意なクリスマス向けの作品からご紹介。

ダブルブッキング 奇跡の出会い


締め切りを抱えてクリスマスの喧騒を避けたい人気作家と、娘とのクリスマスの思い出を大切にしたいシングルマザー。互いが過ごすはずの別荘がダブルブッキングだったことから思いがけず運命の恋が始まる!温かな幸せが灯るクリスマスタウンで芽生えた大人同士の恋を描く心温まる珠玉作!
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原題「The Christmas Chalet」
本作のヒロインを演じているのは、「ヤング・スーパーマン」でスーパーマンの恋人、ロイス・レインを演じていたエリカ・デュランス。
監督・脚本はジェニファー・ギブソン。彼女はデヴィッド・クローネンバーグ監督作『マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014)』などに出演している女優ですが、本作が初監督作品となります。共同脚本はリッキー・カスタネダ。

冒頭からテンポのいい会話で、離婚しフリーのカメラマンをしていて…というヒロインの現状を示す説明セリフの処理や(ヒロインのクライアントを演じているのは監督のジェニファー・ギブソン)、シングルマザーのヒロインと反抗期の娘、そしてヒロインのお母さん(祖母)という三世代設定とその関係性を、クリスマス旅行に向かう車内で効率的かつコミカルにまとめて見せるところなど、良作を期待させる演出でスタート。
結果を先に書くと、期待通りの良作でした。オススメです。

おせっかいだけど人のいい愛らしいおばあちゃん、彼氏とラブラブで、両親の離婚の原因は母親のせいと思い父親を尊敬しているティーンの娘、夫の浮気が原因で離婚したものの、娘のために離婚理由を話さない家族思いのヒロイン。
この家族設定が物語の展開に実にうまく作用していて、ヒロインの恋の展開や各キャラクターの成長に絶妙に関わってきます。

クリスマスが嫌いなロマンス小説の人気作家が、独り別荘でこれまでの作風とは異なる自分の人生をモデルにしたお話を書こうとしていたところに、この親子たちが現れ3人それぞれと交流することで、他人行儀だった作家の心がほぐされていく…という「クリスマス・キャロル」的なお話の展開を忍ばせつつ、メインキャラクター2人の相互理解と恋の進捗は「家族への想い」というテーマを絡めつつ進展していくなど、とてもレベルの高いキューティー映画となっています。

物語の各エピソードやちょっとしたセリフも実に有機的に機能します。低予算でも脚本が破綻していなければ名作になるというお手本のような作品です。

物語の途中でヒロインと作家がいい感じになったとき、それを邪魔するのが作家のエージェントからの電話なんですが、その内容が「作家の人気作を書いたという偽物が現れた」という、展開を大きく動かしかねない話。しかしその後スルー。あれは一体何だったのか…(笑)

フォーエバー・クリスマス


恋したのはミスター・クリスマス!リアリティー番組制作のため、1年中クリスマスを祝う男性を取材することになった女性TVプロデューサー。元恋人に裏切られた傷を引きずる彼女は、イケメンで誠実なクリスマス男に惹かれ始めるが、スタッフたちは事実を故意に歪め番組を作り始めてしまう。
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原題「Mr.365」
高校の体操選手たちを描いたドラマシリーズ「跳べ!ロックガールズ~メダルへの誓い」で、メインキャラクターの1人、エイミーを演じたチェルシー・ホッブスが主演です。
相手役で1年中クリスマスをしているイケメンを演じるクリストファー・ラッセル、あまりの棒演技(頑張って一生懸命演じてる感が好印象)にスポーツとかから転向したイケメンなのかな?と思って調べたのですが、普通の役者さんでした。

本作はオリジナルではなく、同名原作小説の映画化です。原作者のラッシュ・クランペットは、「バックス・バニー」などを手掛けたギャグ・アニメーションの巨匠ボブ・クランペットの娘。この後、続々とイケメンとの恋を描くロマンス小説を発表し続けています。どの本も表紙が上半身ハダカの男性ばかり…

屋敷を1年中クリスマス模様で飾り恵まれない人や子どもたちを支援するイケメンのウィル。しかしクリスマスにこだわるにはわけがあった…。かたや本当はドキュメント番組が作りたいのにリアリティ番組を作るよう命令されている女性プロデューサーのソフィア。彼女はクリスマスが好きじゃない…
そんな対象的な2人が、「変人」ウィルを追うリアリティ番組をソフィアが作ることで一緒になり、番組制作の過程で2人は急接近していく…というお話のはずですが、2人は番組制作開始時、作品的には全体の1/5あたりで、すでに相思相愛状態になってしまっています。
そういう場合は2人をくっつけないように、番組スタッフを「恋路の邪魔」として機能させてコミカルなエピソードで繋ぐドラマ展開をしないといけないのですが、とりたててそういう風にもならず…

ストーリー的には、撮影が終了し相思相愛の2人はいよいよ…というところで、番組はソフィアの知らないところでウィルをおもしろおかしく扱った構成にされてしまい、それを見たウィルがソフィアを信用できなくなって、という展開になるわけですが、元々そこに至る撮影風景の描写がリアリティ番組というより普通のドキュメント撮影でしかなく、出来上がった番組も、別にそんなに面白そうな感じになっておらず…

とまぁ、そんな感じで全体的にとてもゆる〜くて、ある意味王道のキューティー映画です。

番組の撮影隊が初めてクリスマス屋敷を訪れるシーン、カメラマンが屋敷の白い内装を見て「白だらけの撮影がどれだけ難しいかわかるか!」と、ゆるい映画に似つかわないリアルな愚痴をこぼすのがちょっとおかしかったです。
周りが白だらけで撮影すると、光が反射して画が「飛んで(白っぽくなって)」しまうから、照明の当て方とかをちゃんとしないと難しいんですよね。そしてこのカメラマン、ただのちょい役なんですが、ラスト近く重要な役割を果たします。実はすっごい有能なカメラマンなんです(本編でそういう描写はないのですが(笑))