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【LA滞在記4】OUTFEST2013でゲイの高校生を描く青春映画『Geography Club』を観る

【LA滞在記4】OUTFEST2013でゲイの高校生を描く青春映画『Geography Club』を観る
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『OUTFEST 2013』で観た映画をさらに紹介します。
『Geography Club』。2003年に出版されたブレント・ハーティンガーの同名原作YA小説の映画化です。


出演は『新ビバリーヒルズ青春白書 S4』キャメロン・ディーン・スチュアート、ジャスティン・ディーリーを軸に、『ミーン・ガールズ2』『キャンプ・ロック』『恋のからさわぎTVシリーズ』のメーガン・マーティン、『ヘアスプレー』のニッキー・ブロンスキー、『Glee プロジェクト〜主役は君だ!』準優勝者で『glee/グリー』出演のアレックス・ニューウェル、『ステップアップ 3D』アリー・マキなどが脇を固めます。
監督は俳優でもあるゲイリー・エンティン。脚本はエドムンド・エンティン。彼らは双子の兄弟です。
ちなみにアリー・マキは日系人。アリー・マツムラという名前で歌手活動もしていました。ドラマなどでよく見かけます。
geography-club-review_01監督・脚本はイケメンの双子 映画のキャラは眼鏡っ子のアリー・マキ

午前からの上映でしたが長蛇の列でした。一般客とプレスは列を分けられるのですが、他の作品なら同じフロアだったのに、この作品ではプレスは外で列を作らされました。炎天下の中、暑かった(笑)それくらい、一般客、プレスが集まり、同じフロアでは整理がつかなくなったということですね。
この作品への関心と期待の高さがわかります。
geography-club-review_00
ストーリーは、普通に生活している体育会系の高校生男子ラッセルは実はゲイ。ある日フットボールの花形選手の友人で憧れのケヴィンに突然キスをされるものの、それを女の子に目撃されてしまう。その女の子に誘われたのが学校で誰も寄り付かない「地質学クラブ」。その実態はゲイの高校生たちの集まりだった。
ラッセルはケヴィンと今回のことを秘密にするという約束もあり、なかなかカミングアウト出来ずに思い悩む。
そんな中、ラッセルに好意を持つ女の子に言い寄られたり、いじめに加担させられたり…というお話です。

この手の作品にはよくあるお話…といっては身もふたもないのですが(笑)、だからこそ積み重ねられるエピソードや、キャラクターたちの行動・心の変化の描き方がとても重要になってきます。

そういう点でこの映画はとても丁寧かつ繊細に1つ1つの日常のエピソードを繋いでいきます。しかもそれをコメディタッチに描いていて、とても好感が持てました。

主演のキャメロン・ディーン・スチュアートはごくごく普通の繊細な役を没個性で演じていました。

ニッキー・ブロンスキー、アレックス・ニューウェルにはちゃんと歌のシーンが用意されています。ファンサービスにも抜かりない映画です。
メーガン・マーティンとアリー・ゴーニノのキャピキャピ・ギャルと主人公の親友のバカキャラをうまく物語に組み込んだことで、ゲイ映画という枠に捉われない青春映画になったと思います。

特に主人公の親友を演じたアンドリュー・コールドウェルは、愛すべき馬鹿キャラを好演。
彼が演じている馬鹿キャラは、いつも食べてばかりで太り気味のガサツな童貞。そのくせ学校一イケテル女の子(アリー・ゴーニノ)を狙っていて、女の子の友達(メーガン・マーティン)が自分の親友のラッセルに好意を持っていることを利用して、ダブルデートを計画します。
ラッセルがゲイであることを知らず、女の子にモテるラッセルに嫉妬したりもします。

このキャラクターがほんと人間くさくてよかったです。物語の最後、彼はこの映画のキャラクターの中で一番成長します。その辺、この映画はどのキャラクターにも愛情を注いでいて実に気持ちいいです。

劇中に、授業の一環で赤ちゃんの人形を使って子育てを体験する課題が出てきます。最近このシチュエーションを映画やドラマでよく見ます。
子育て授業は映画の進行と同時に困惑しつつ対応することが点描され、最後は主人公の決意表明を何かしら代弁するものとして使われることが多いのですが、この映画もそうでした。
そしてその使い方が、ネタバレになるので具体的な記述を伏せますが、とても上手かったです。この映画のテーマや言いたいことを、とてもわかりやすく表現していました。具体的に書いてないと何のこっちゃ?だと思いますが、上映中はラスト拍手喝采でした。

この映画、主人公の両親が出てきません。主人公のアイデンティティを巡るお話ですし、未成年なのですから親の影響・存在は大きいはずですが、その辺が全く描かれていません。その代わり恋人?のケヴィンの両親は出てきます。ケヴィンの両親は息子がゲイであることを受け入れ認めているという設定です。なのに主人公の両親は全く出てきません。他をすごく丁寧に描写しているだけにちょっと不自然に思えました。

上映後のティーチインでやはり同じように感じた人は多かったのでしょう。監督に主人公の両親が出ないことを質問している人がいました。
geography-club-review_02上映後のティーチインでは舞台に出演者がズラリ勢揃い
監督いわく、子供がゲイであることに困惑する親、というのを表現するのは他でもさんざん描いてるのでもういいかな?と思ったそうで、ケヴィンの両親を出したことで、ゲイである子供を普通に受け入れている進歩的な親を表現することが代わりとなる、と考えたようです。

ティーチイン後、アフターパーティーで役者さんたちの写真を撮らせてもらったのですが、キューティー映画女優のメーガン・マーティンに遭遇!「『ミーンガールズ2』『恋のからさわぎTVシリーズ』良かったですよ」と片言の英語で話したら、「よく知ってるね!」とすごく喜んでくれました(笑)『ミーンガールズ2』はTV映画、『恋のからさわぎTVシリーズ』は実質打ち切り作品ですからね…本来ファンなら『キャンプロック』を答えないといけなかったのかも…って、追っかけじゃないし(笑)
とか言いながら、あまりに華奢でかわいくて写真撮る前に握手求めてやんの。ただのファンじゃないか。そのせいかカメラを持つ手が震えて写真が上手く撮れませんでした…小心者で申し訳ない(笑)
geography-club-review_03期待の若手女優メーガン・マーティン。写真が下手ですが本人はもっとかわいいです。

先に書いた親友役を熱演したアンドリュー・コールドウェル、その彼が憧れているクィーン・ビーを演じたアリー・ゴーニノともちょっとお話しました。
アンドリューには、賛辞の意味を込めて握手を求めてしまいました。劇中の彼はデブでガサツな奴ですが、素の彼はそんなにデブでなく、身のこなしも対応もスマートでした。
geography-club-review_04アンドリュー・コールドウェル。写真が下手ですみません…
アリー・ゴーニノはとにかく華やか。アフターパーティーの様子を撮ったら偶然彼女の後ろ姿が入っていたので、一緒に掲載しておきます。
geography-club-review_05アリー・ゴーニノ。後ろ姿は、け、決して、か、隠れてコッソリ撮ったんじゃないんだからねっ!

こんな感じで非常にナチュラルに気兼ねなく、さっきまでスクリーンの中にいた人がウロウロして談笑しているのは、なかなか日本では得られない体験ですね。

『Geography Club』は各地の上映会でも好評のようです。しかし一般公開がまだ決まっていません。今時ならVODスルーの可能性もありますが、いずれにせよ、なんとか日本でも見れるようになってほしい映画です。出演者も豪華ですし。