
しかし映画を支持する人たちはいた
映画の方はこけたのですが、面白いことに公開後、世界中のiTunesの映画サントラ部門でこの映画のサントラが一斉に1位を記録します ((日本ではその時「押忍!番長2」が1位でした。))。アメリカのiTunesではこの影響で過去に発売されたジャーニーのベスト版がロック部門でベスト10に入る始末。本当にアメリカ人はジャーニーの「Don’t Stop Believin’」が大好きですね。もう国歌にすればいいのに(笑)
そんなわけでこの映画は80’sロック…とさっきから書いていますが、当時を知るものとしてこの呼称は違和感があります。やはりここは「LAメタル ((マニア一辺倒でむさ苦しいイメージだったヘビメタがアメリカ西海岸を中心にオシャレでカラフルでポップになったため、そういった曲調のものを当時何でもかんでもLAメタルと呼んでいました。ただその中の中心であるボン・ジョヴィは東海岸、ホワイトスネイクはイギリスと、決して全てがLA出身ではなかったので、後にカテゴライズされ直していますが。))」という当時使われていた日本独自の呼称 ((海外では長髪をたてがみのように広げたりしていたことから「ヘアー・メタル」と呼ばれています。ウォーレントあたりは一部で「バブルガム・ロック」などと呼ばれたりもしていました。))で書かせてもらいます。この方が当時を知っている者にとってはどういう種類の音楽かイメージしやすいでしょうし(笑)
そのLAメタルとMTVの洗礼を受けた人には、見ててとにかく懐かしくて楽しい、観ながら思わず口ずさんでしまいたくなる、思い出補正の素晴らしい「イベント映画」となりました。
ただ、この映画を支持する人が共通して口にするのが「自分は観て楽しくてしょうがなかったけど、人には薦められない」というもの。
人に勧めたいとは思うものの、自分の思い出と共に楽しむのですから、それを無理に他の人に共有させるわけにもいきません。ましてやこの時代を知らない世代には過去の感傷は無縁です。
さらに音楽のジャンルも当時大ヒットしポピュラーになったとはいえ、マイケル・ジャクソンやマドンナのように、誰でもとりあえず受け入れられる間口の広いジャンルでもありません。
この辺が、この映画を観た人はみんな満足度が高かったのに口コミ効果が弱く動員が伸びなかった理由の1つでしょうか。
真面目に見たら負け。メチャクチャだけどこんなに愛おしい映画はない!
映画の構成としては、ぶっちゃけ酷いです。だからこの映画を映画として「面白い」と人に薦めることはできません(笑)
キャラクターと物語が整理されてないから、群集劇にも関わらず各キャラが立ってませんし、各キャラのエピソードが有機的に繋がらずドラマも上手く展開していきません。
敵役がレコード会社マネージャーのポール・ジアマッティと、市長夫人のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと2人いて、それぞれが全く絡まないまま別々の問題を解決するために物語が進むのも問題でした。
「夢を求めるものの挫折し、そこから再び這い上がる」という物語を描くため、若者男女2人の動向が描かれるわけですが、それなら物語の舞台の中心であるライブハウス「バーボンルーム」の存続問題に終始してもよかったんじゃないかなと思います。アーティストの意向など関係なく売れるために小さなウソを付くマネージャー役ポール・ジアマッティの小悪党ぶりは実に魅力的で映画の中で一番演技が面白いのですが、思い切って映画では削っても良かったのでは?と。
または逆にバーボンルーム存続に行政との対立を絡めない展開もありかもしれません。
ロック憎し!の市長婦人ら対立する権力を出すなら、バーボンルームという1箇所のライブハウスの存続問題ではなく、ロック自体を排除する運動で危機を描いてもよかったんじゃないかなとも思います。ロック排除のせいで客足が遠のいてバーボンルームの経営危機…というお話の方がすっきりしたと思います。
けど、それだとクリスティーナ・アギレラ主演『バーレスク』と同じような話になってしまいますね。あの映画の最後の解決方法は「土地の空中所有権があるから存続!」とかを語りだして飛び道具過ぎましたが(笑)この映画ならどんな内容であれ、最後はコンサートシーンで大団円が出来ますし。ロッケンロール!で解決です(笑)
あと、トム・クルーズ演じるロックスター、ステイシー・ジャックスのミュージカルシーンに時間を割きすぎてしまいました。役者陣では一番知名度があるトム・クルーズを起用したので登場シーンが増えるのはしょうがないとは思いますが、それが却って本編の構成バランスを大きく崩してしまったと思います。
と、真面目に語るとどこまでもダメな映画なんですが、ダメだからこそ愛おしい映画というのもあるわけで。自分はこの映画をダメなところも含めて全肯定します。
「ダメなところも含めて愛おしい」のはLAメタルに対しても同じです。この映画に対して文句を言う人はたくさんいます。批判も当然。だからと言って「B級、C級」と言いながら妙にスノッブ的に小馬鹿にしたような見かたをしようとも思いません。
「いや~ほんと酷いですよね。だけど好きなんです。」他人がどう言おうと関係ない。好きなモノは好き。それが堂々と言える映画です。
そしてそれこそが、この映画のテーマなのかもしれません。そのテーマはキューティー映画にも繋がります。
しかし映画を支持する人たちはいた
映画の方はこけたのですが、面白いことに公開後、世界中のiTunesの映画サントラ部門でこの映画のサントラが一斉に1位を記録します ((日本ではその時「押忍!番長2」が1位でした。))。アメリカのiTunesではこの影響で過去に発売されたジャーニーのベスト版がロック部門でベスト10に入る始末。本当にアメリカ人はジャーニーの「Don’t Stop Believin’」が大好きですね。もう国歌にすればいいのに(笑)
そんなわけでこの映画は80’sロック…とさっきから書いていますが、当時を知るものとしてこの呼称は違和感があります。やはりここは「LAメタル ((マニア一辺倒でむさ苦しいイメージだったヘビメタがアメリカ西海岸を中心にオシャレでカラフルでポップになったため、そういった曲調のものを当時何でもかんでもLAメタルと呼んでいました。ただその中の中心であるボン・ジョヴィは東海岸、ホワイトスネイクはイギリスと、決して全てがLA出身ではなかったので、後にカテゴライズされ直していますが。))」という当時使われていた日本独自の呼称 ((海外では長髪をたてがみのように広げたりしていたことから「ヘアー・メタル」と呼ばれています。ウォーレントあたりは一部で「バブルガム・ロック」などと呼ばれたりもしていました。))で書かせてもらいます。この方が当時を知っている者にとってはどういう種類の音楽かイメージしやすいでしょうし(笑)
そのLAメタルとMTVの洗礼を受けた人には、見ててとにかく懐かしくて楽しい、観ながら思わず口ずさんでしまいたくなる、思い出補正の素晴らしい「イベント映画」となりました。
ただ、この映画を支持する人が共通して口にするのが「自分は観て楽しくてしょうがなかったけど、人には薦められない」というもの。
人に勧めたいとは思うものの、自分の思い出と共に楽しむのですから、それを無理に他の人に共有させるわけにもいきません。ましてやこの時代を知らない世代には過去の感傷は無縁です。
さらに音楽のジャンルも当時大ヒットしポピュラーになったとはいえ、マイケル・ジャクソンやマドンナのように、誰でもとりあえず受け入れられる間口の広いジャンルでもありません。
この辺が、この映画を観た人はみんな満足度が高かったのに口コミ効果が弱く動員が伸びなかった理由の1つでしょうか。
真面目に見たら負け。メチャクチャだけどこんなに愛おしい映画はない!
映画の構成としては、ぶっちゃけ酷いです。だからこの映画を映画として「面白い」と人に薦めることはできません(笑)
キャラクターと物語が整理されてないから、群集劇にも関わらず各キャラが立ってませんし、各キャラのエピソードが有機的に繋がらずドラマも上手く展開していきません。
敵役がレコード会社マネージャーのポール・ジアマッティと、市長夫人のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと2人いて、それぞれが全く絡まないまま別々の問題を解決するために物語が進むのも問題でした。
「夢を求めるものの挫折し、そこから再び這い上がる」という物語を描くため、若者男女2人の動向が描かれるわけですが、それなら物語の舞台の中心であるライブハウス「バーボンルーム」の存続問題に終始してもよかったんじゃないかなと思います。アーティストの意向など関係なく売れるために小さなウソを付くマネージャー役ポール・ジアマッティの小悪党ぶりは実に魅力的で映画の中で一番演技が面白いのですが、思い切って映画では削っても良かったのでは?と。
または逆にバーボンルーム存続に行政との対立を絡めない展開もありかもしれません。
ロック憎し!の市長婦人ら対立する権力を出すなら、バーボンルームという1箇所のライブハウスの存続問題ではなく、ロック自体を排除する運動で危機を描いてもよかったんじゃないかなとも思います。ロック排除のせいで客足が遠のいてバーボンルームの経営危機…というお話の方がすっきりしたと思います。
けど、それだとクリスティーナ・アギレラ主演『バーレスク』と同じような話になってしまいますね。あの映画の最後の解決方法は「土地の空中所有権があるから存続!」とかを語りだして飛び道具過ぎましたが(笑)この映画ならどんな内容であれ、最後はコンサートシーンで大団円が出来ますし。ロッケンロール!で解決です(笑)
あと、トム・クルーズ演じるロックスター、ステイシー・ジャックスのミュージカルシーンに時間を割きすぎてしまいました。役者陣では一番知名度があるトム・クルーズを起用したので登場シーンが増えるのはしょうがないとは思いますが、それが却って本編の構成バランスを大きく崩してしまったと思います。
と、真面目に語るとどこまでもダメな映画なんですが、ダメだからこそ愛おしい映画というのもあるわけで。自分はこの映画をダメなところも含めて全肯定します。
「ダメなところも含めて愛おしい」のはLAメタルに対しても同じです。この映画に対して文句を言う人はたくさんいます。批判も当然。だからと言って「B級、C級」と言いながら妙にスノッブ的に小馬鹿にしたような見かたをしようとも思いません。
「いや~ほんと酷いですよね。だけど好きなんです。」他人がどう言おうと関係ない。好きなモノは好き。それが堂々と言える映画です。
そしてそれこそが、この映画のテーマなのかもしれません。そのテーマはキューティー映画にも繋がります。