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『サード・パーソン』ポール・ハギス監督インタビュー

『サード・パーソン』ポール・ハギス監督インタビュー
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ポール・ハドソン監督のキューティー映画観

劇中、リアム・ニーソンの部屋にオリヴィア・ワイルドが裸にバスロープだけの姿で部屋を尋ねるシーンがあります。リアムの目の前でバスロープを脱ぎ捨て全裸でいたずらっぽく誘惑するオリヴィアに対し、リアムは裸のオリヴィアをいたずらっぽく部屋から出し、そのまま鍵をかけてしまいます。慌てたオリヴィアは全裸のまま自分の部屋に戻る…というコミカルなシーンがあります。

今回の映画の前半、リアム・ニーソンとオリヴィア・ワイルドの台詞の掛け合いや恋の駆け引き具合は、大人向けのキューティー映画を見ているようでした。特にオリヴィアが裸でホテルを走るシーンは素晴らしいと思いました。

あのシーンはどうゆう風にアイディアを思い付いたかわからないんだ。僕自身の経験ではないし、ああゆう風に愛人とホテルで隠れて過ごした経験なんてないよ!
そうゆうことあってもいいと思うんだけどね、残念ながらまだないんだ(笑)

もともとゲームを仕掛けあう彼らの関係だったら、こんなゲームはどうだろうって思ったんだよ。彼女が上手(うわて)なのかなって思うけれど、そうでもない。アンナは裸で走って帰る羽目になるけど、実は彼女自身、そのことをとっても楽しんでいるんだ。
時に一番セクシーなのは、セックスそのものではないと僕は思うよ。

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監督ご自身はどんなキューティー映画がお好きですか?

『ヒズ・ガール・フライデー(His Girl Friday)』(40)が好きだよ。
2人の愛憎こもったやり取りが最高なんだ。戯曲がベースで本当は男性2人が主演なんだけど、映画では片方を女性のキャラクターにしている。1つの部屋でこんなにも愛憎があるなんてって僕はインスピレーションを感じて、ロマンティックだと思ったし、楽しく見れたよ。

でも、愛っていうものは恋に落ちている瞬間は最高だよね。自分たちをステップアップしてくれるし、どん底に叩き落としもする。でも、それが人生なわけだよね。

『ヒズ・ガール・フライデー』、「映画の秀才」名脚本家らしいチョイスです。1940年の『ヒズ・ガール・フライデー』は台詞の掛け合いのテンポがとても早いことで知られる作品です。

再婚のため仕事が引退間近の凄腕女性記者に未練がある元旦那の男性記者が、再婚させないようにしようと、死刑囚へのインタビューという独占取材を企画したが、そこから新しい事実が色々出てきて…というお話。ロザリンド・ラッセルとケイリー・グラントを中心に、ラルフ・ベラミー、ジョン・カーレンなどが出演しています。監督は名匠ハワード・ホークス。

元々は男性記者2人の話だったのを、映画では自立したヒロインに設定したことで、今でも通用するキューティー映画になっています。
この映画の特徴はテンポのいい会話です。
それまで映画の会話はそれぞれが台詞を言い終わってから話すのが当たり前でしたが、この作品では会話の掛け合いのテンポを付けるために、相手に台詞が移っても、元の台詞は残り2、3語を加えて台詞を終わらせるという事をしています。つまり互いのキャラの台詞を「かぶせてる」わけです。
https://youtu.be/nGgbOnpuJAI
『ヒズ・ガール・フライデー』はすでにパブリック・ドメインになっていて、500円DVDなどで売られています。YouTubeではオリジナルを全編見ることが出来ます。英語に自信のある方はどうぞ。
https://youtu.be/p0AcmMmvQ-M
最後に、映画を見て、ちょっと思ったことを書いておきます。重要なネタバレを含むので鑑賞前は見ない方がいいと思います。
[toggle title=’cueが思うこの映画の「子供」についての考察。ネタバレがあるので、映画を観た後にご覧ください。’ show=’false’] この映画には「子供」というキーワードがあります。この「子供」を「映画」に置き換える事ができるんじゃないか?と思いました。
NY編:「子供=映画」を巡る所有権争い。元女優と芸術家の間で、というのも興味深いです。
ローマ編:「子供=映画」が本当にいるか疑心を感じながら、「子供」のためと言われて、資金を投資し続けていく男性の不安。
パリ編:オリヴィアを「子供=映画」リアムを「監督」と考えると、監督が映画にのめり込み、振り回されている。しかも「子供」は別の男性(リメイクされた作品のオリジナル版の「監督=父親」)を実は持っている。それを知っている監督は、その映画を題材に別の作品を作る…
どうでしょう? [/toggle]

サード・パーソン

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ストーリー

パリ。最新小説を書き終えるために、ホテルのスイートルームにこもって仕事をしている、ピューリッツァー賞受賞作家のマイケル(リーアム・ニーソン)。妻エイレンとは別居して、野心的な作家志望のアンナ(オリヴィア・ワイルド)と不倫関係にあるが、アンナにも秘密の恋人がいる。

ローマ。いかがわしいアメリカ人ビジネスマンのスコット(エイドリアン・ブロディ)は、偶然入ったバーで美しいエキゾチックな女性に一瞬にして目を奪われる。彼女が娘と久しぶりに再会しようとしていることを知る。そして密輸業者から娘を取り戻すためのお金を盗まれたと聞いたスコットは、彼女を助けたい衝動に駆られる。

ニューヨーク。昼メロに出演していた元女優のジュリア(ミラ・クニス)は、6歳の息子をめぐって有名な現代アーティストである元夫のリック(ジェームズ・フランコ)と親権争いの真っ最中だった。経済的支援を失い、膨大な裁判費用を抱えたジュリアは高級ホテルでメイドとして働きはじめる。ジュリアの弁護士からは裁判所の心証を変えるため、精神科医の鑑定を受けることをすすめられているが… [/col_full]

スタッフ&キャスト

監督・脚本:ポール・ハギス 『クラッシュ』『告発のとき』(監督・脚本)、『ミリオンダラー・ベイビー』『007 慰めの報酬』(脚本)
出演:リーアム・ニーソン、ミラ・クニス、エイドリアン・ブロディ、オリヴィア・ワイルド、ジェームズ・フランコ、モラン・アティアス
原題:Third Person
2013年/135分
提供:2014「サード・パーソン」フィルムパートナーズ
配給:プレシディオ/東京テアトル
公式HP:https://third-person.jp/
公式Twitter:@third_person_jp
公式Facebook:/thirdperson.movie
© Corsan 2013 all rights reserved

6月20日(金) TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

33人の女優たちについて

3つのエピソードのメインの女優陣はそれぞれ、とても印象に残るキャラクターでした。彼女たちをキャスティングした理由は?
オリヴィア・ワイルドで、なんらかのかたちで関わってもらおうと思っていたんだ。そしたら、ちょうどオリヴィアのマネージャーからキャスティングしてもらえないかって電話が掛かってきて、即答でイエス!って答えたよ。
ただ、役柄は何がいいかなと考えて、アンナかな?とは思ったんだけど、アンナとオリヴィアの性格が真逆なんだよね。今まで2回仕事をしてきたこともあって、彼女だったらどんなことをして驚かせてくれるかなとの思いもあってキャスティングしたんだ。

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ミラ・クニスは始め、アンナ役のキャスティングだったんだよね。でも、裸のシーンがあるからとノーと言われてしまって。他に役はないですかと言われて、話し合っていたらジュリアをやりたいと言われたんだ。でも、今度は僕がノーと言ったよ。理由は若すぎるし、綺麗すぎるって。昼メロぐらいにしか出ていない、たいして売れなかった元女優の役だからね。
そしたら、それまで電話で話していたんだけど、「監督、会ってください!」と言われて、ランチを一緒にしたんだ。その時、彼女はまだ脚本を読んでいなかったんだけど、ミラだったらこの役がありえるなと思ったんだ。

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実はモラン・アティアスの役はペネロペ・クルスにお願いしようとしていたんだけど、スケジュールが合わなくて。
モランは『クラッシュ』の時も素晴らしかったから、演じられるかもしれないって思ってオーディションをしたんだけど、その時は最悪の出来だったんだよ!
でも僕はオーディションが最悪だった役者を起用することが多い。
オーディションってニセのセッティングが多いから、特に経験の少ない役者は実力が発揮できない人が多いんだ。モランの場合、オーデションは最悪だったけど、彼女がどれぐらい演技をできるかって知っていたから、プロデューサーには嘘を付いてキャスティングしたんだよ(笑)

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