Home Column 追悼:デヴィッド・ボウイ。最後の出演作はキューティー映画『Bandslam』

追悼:デヴィッド・ボウイ。最後の出演作はキューティー映画『Bandslam』

追悼:デヴィッド・ボウイ。最後の出演作はキューティー映画『Bandslam』
0

デヴィッド・ボウイが現地時間1月10日に癌で亡くなりました。享年69歳。


デヴィッド・ボウイは俳優として何度も映画に出演しているのはみなさん御存知の通りです。
有名な出演作としては『地球に落ちてきた男』『戦場のメリークリスマス』『ラビリンス/魔王の迷宮』『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』『プレステージ』などがあげられると思いますが、実はデヴィッド・ボウイの俳優としての遺作は2009年に公開されたキューティー映画『Bandslam』のカメオ出演でした。
rip-david-bowie_01

作品紹介:Bandslam

主人公の男の子(ゲラン・コネル)は内気なオタクでデヴィッド・ボウイの大ファンという設定です。独白では必ず「拝啓、デヴィッド・ボウイ様」という言葉が頭に付きます。
そんな男の子がひょんなことから、好きな女の子がやっているバンドのマネージャーをすることになり、一癖ある連中ばかりのバンドを束ねてバンドコンテスト「Bandslam」の優勝を目指すというお話です。

ゲラン・コネルの他、アリソン・ミシャルカ、ヴァネッサ・ハジェンズ、リサ・クドローらが出演。
2009年当時、ヴァネッサ・ハジェンズは「ハイスクール・ミュージカル」シリーズのヒロイン役で人気絶頂でした。そしてアリソン・ミシャルカはミュージシャンとして妹と組んだ「Aly & AJ」が成功していた時です。2人の人気アイドルを配置し期待された本作はアメリカでは2000館以上で公開されましたが、残念ながら大ゴケしてしまいました。

監督・脚本は『ジョイフル♪ノイズ』のトッド・グラフ。共同脚本は後に『The DUFF』の脚本を執筆するジョシュ・A・ケイガン。音楽や青春ものに強いスタッフですから、青春映画・音楽映画としてはとてもよく出来ています。今では若者の間でカルトな人気作となっています。

この映画、もう日本での公開は絶望的なので、ネタバレを書いてしまいましょう。(2017年現在、配信で見ることが出来るようになりました。最後のページに情報を載せています。)

デヴィッド・ボウイを崇拝する主人公がマネージャーをしているバンドは、最終的には「Bandslum」の優勝は逃したものの、その時の演奏の映像はネットで拡散され話題となります。そしてその映像を偶然観るのがカフェでパソコンをしている…

デヴィッド・ボウイ本人なのです。

そして、デヴィッド・ボウイはすぐさま主人公に「インディーズ・レーベルを始める予定だが、ぜひその最初のバンドに」という旨のメールを出します。学校でそのメールを受け取り天にも昇る気持ちで喜ぶ主人公…

このシーン、それまで散々主人公の憧れとして表現されているデヴィッド・ボウイ本人が登場するのがすっごくサプライズであり、青春映画のサクセス・ストーリー(夢の実現)が、これ以上ない形で表現されていて感動します。
そして何よりカフェでネット映像を見ているデヴィッド・ボウイがとっても渋くてかっこいいんです。デヴィッド・ボウイの登場でこの映画のキューティー映画としての格が一気に上がりました。

2016年1月現在、『Bandslam』を日本で観る手段は残念ながらありません。輸入DVDを購入するか、海外でのアカウントを取得してiTunesムービーを使うとかしか視聴手段がありません。(追記:2017年、配信で見ることが出来るようになりました。最後のページに情報を載せています。)

ぜひ、日本でも「デヴィッド・ボウイの最後の出演作」として公開または上映をしてほしいです。

数々の名曲を世に送り出し、様々なミュージシャンとコラボし、様々なジャンルに挑戦し、いつもスーパースターだったのに気さくにカメオ出演し(『ズーランダー』のカメオ出演も好きです)、日本が大好きだったデヴィッド・ボウイに哀悼の意を表します。

(次ページに『Bandslam』のデヴィッド・ボウイ出演シーンのキャプチャーを貼っておきます)