
9月9日(土)より、クリストファー・ノーラン監督最新作『ダンケルク』が公開されます。イギリス軍がダンケルクから撤退する様子を描く戦争映画です。それをなぜ当サイトが鑑賞することを強く薦めるのか?実は『ダンケルク』は別の新作キューティー映画と深い関わりがあるのです。
1940年、イギリス軍とフランス軍はドイツ軍に打ち負かされ、フランス北部の港町ダンケルクに追い詰められていました。その兵士の数約40万人。ダンケルク周辺の海は浅瀬のため軍艦が入って救出することができません。そんな兵士たちを1週間かかって救出したのは、命がけで救出活動に向かった民間人の漁船や旅客船でした。
この大撤退作戦は「ダンケルクの奇跡」と呼ばれ、イギリス国民を大いに発奮させました。後の(最終的に勝利する)長期戦となるきっかけと言われています。
クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』はこの史実を、足止めされた兵士、空から守ろうと奮闘するイギリス空軍機、そして救出しようとする民間人の視点で描いています。それをできるだけリアルに描くためCGを使わず実際の戦闘機を飛ばし、通常のフィルムより面積が大きい(=映像が高精度となる)大型カメラ”IMAXカメラ”で撮影し、圧倒的な臨場感で「ダンケルクの奇跡」を再現しています。
『ダンケルク』公式サイト
『ダンケルク』はキューティー映画ではありません。戦争映画です。でも当サイトでは、『ダンケルク』を映画館で観ることを強くオススメします。
なぜか??
「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズが出演しているから?
『シンデレラ』監督で、主演・監督の『オリエント急行殺人事件』リメイク版が控えているケネス・ブラナーが出演しているから?

男優だらけで、しかも彼らが命からがら逃げ惑うという、何気に腐女子ウハウハ的な展開だから?

それは11月11日から全国順次公開される、ジェマ・アータートン主演のキューティー映画『人生はシネマティック!(原題:Their Finest)』のためです。
『人生はシネマティック!』公式サイト
『人生はシネマティック!』は、「ダンケルクの奇跡」を戦意高揚映画として利用しようとする英軍の上層部が、女性層にも観てもらうようにするために雇った女性脚本家の活躍を描きます。
ヒロインである女性脚本家役をジェマ・アータートン。一緒に脚本を執筆する男性脚本家役にサム・クラフリン(『世界一キライなあなたに』)、戦意高揚映画に出演するベテラン俳優役にビル・ナイ。
この映画を一足先に字幕なしで合法的に観ましたが、ジェマ・アータートンの代表作になったと思います。太鼓判を押します。傑作です。感動すること間違いありません。
イギリスはアメリカと違い、日本同様、本土が爆撃されたりして一般市民達が被害を受けています。
邦題は『人生はシネマティック!』となっていますし、実際、映画制作の話ではあるのですが、この映画は「戦争を肌身で感じている人たち」が、重要な要素となっています。戦争を”体感”している人たちだからこそ、の映画なのです。
原題『Their Finest』は「ダンケルクの奇跡」直後に英首相チャーチルが行った演説の
「(のちに振り返ったとき)あの時こそが最良の時(their finest hour)だった、と言われるよう(この戦いを勝ち抜こう)」
という有名な一節から取られています。
原題は、演説の「their finest (hour)(最良の(時))」を映画のことに置き換えつつ、ヒロインを含む戦意高揚映画に関わったスタッフたちの想いを代弁した、実に優れたタイトルなのです。
そんな11月11日公開の『人生はシネマティック!』を観るには、9月9日から公開の『ダンケルク』を事前に”体感”しておくべきなのです。ですからキューティー映画ファンには『ダンケルク』を映画館で、できればIMAXでご覧になることを強くお薦めします。
『ダンケルク』を観ているのと観ていないのでは、『人生はシネマティック!』を観た時の感じ方が全く変わってくると思いますよ。
そして、こうやって『ダンケルク』を薦めている当サイトの立場が、まさに『人生はシネマティック!』で戦意高揚映画を女性層に観てもらうために雇われた女性脚本家と同じだったりするのは、実に光栄なことです(笑)