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ニューヨーク映画批評家賞、今年はキューティー映画だらけ

ニューヨーク映画批評家賞、今年はキューティー映画だらけ
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第83回ニューヨーク映画批評家賞が現地時間11月30日に発表されました。最も歴史を持つ生真面目なシネフィル御用達の賞で、今年はほとんどをキューティー映画が占める結果となりました。


当サイトでニューヨーク映画批評家賞について書くのは初めてです。ラジー賞は毎年書いているのですが(笑)
それくらい、今年のニューヨーク映画批評家賞は異色な結果となりました。毎年、社会派やお芸術アート系で占められる格調高い賞ですが、今年はキューティー映画が占めました。

作品賞、主演女優賞にグレタ・ガーウィグ初監督作、シアーシャ・ローナン主演『Lady Bird』。『Lady Bird』の評判はとにかく良くって、アカデミー賞で台風の目になるのではないかと言われ始めています。

『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』『フランシス・ハ』主演女優グレタ・ガーウィグ初監督作品、シアーシャ・ローナン主演『Lady Bird』の予告編が公開されました。2002年、厳格なカトリック系の高校に通うクリスティン"レディーバード"マクファーソン(シアーシャ・ローナン)は、看護士の母(ローリー・メトカーフ)と失業中の父(トレイシー・レッツ)と一緒にカリフォルニア州サクラメントの小さな町に住んでいます。レディーバードは自分の将来に批判的な母や閉塞した小さな故郷から逃れるため、オサレでアートなニ...

監督賞、助演男優賞には『The Florida Project』ショーン・ベイカーとウィレム・デフォー。
『The Florida Project』でモーテルのマネージャー役を務めたウィレム・デフォーの助演男優賞ノミネート・受賞は、今後別の賞でも続くと思われます。

全編iPhoneで撮影したことで話題となった『タンジェリン』ショーン・ベイカー監督による期待の新作、ウィレム・デフォー出演『The Florida Project』の予告編が公開されました。6歳の女の子ムーニー(ブルックリン・プリンス)と若い母親ハレー(ブリア・ヴィナイテ)が夏休みに、ディズニー・ワールドのあるオーランドにある「マジックキャッスル」という名のパステルカラーのモーテルに泊まりに来ます。ムーニーは友達になった子どもたちと周辺の様々な場所で遊び、新しい発見をする毎日。そんなムーニーの夏休みはハレーの陰ながら...

トランスジェンダーたちの友情を描いたキューティー映画『タンジェリン』が、2017年1月28日より渋谷シアター・イメージフォーラム他にて全国順次公開されます。監督のショーン・ベイカーにインタビューしました。2015年の夏、歴史あるレズビアン・ゲイ映画祭「OUTFEST」の取材でロサンゼルスにいた時のことです。「ニューヨークで上映されたばかりの全編iPhoneで撮った映画が、あなたの言う『キューティー映画』ですよ。ぜひ観るべき。」と色々な人に言われていました。その作品のタイトルは『タンジェリン』といい、iPhoneで撮影され...

助演女優賞には意外にもアメリカで大ヒットしたキューティー映画『Girls Trip』のメインキャストの1人、ティファニー・ハディッシュ。
コメディアンヌの彼女は『Girls Trip』出演後、アメリカでは大ブレイク中で、「サタデー・ナイト・ライブ」では黒人コメディアンヌとしては史上初となるホストを務め、主役企画が続々立ち上がっています。『Girls Trip』が早く日本でも見れるようになってほしいです。

黒人コメディアンヌのティファニー・ハディッシュが、今年全米で大ヒットを記録したキューティー映画『Girls Trip』に出演後、続々と主演作の企画が立ち上がり大ブレイク中です。彼女は今年の11月、長い歴史を持つ「サタデー・ナイト・ライブ」で黒人コメディアンヌとしては史上初となるホストを務めました。彼女が主演する映画企画は3本進行しています。まず、ケヴィン・ハート原案、夜間クラスに通う人々を描くコメディ『Night School』。こちらは撮影が終了し、2018年9月28日公開予定です。『ストレイト・アウタ・コンプトン』の女...

主演男優賞に、ティーンの男の子が歳上男性に恋をする模様を描いた『Call Me by Your Name』のティモシー・シャラメ。
彼は『スパイダーマン:ホームカミング』で主人公役候補でした。次回作はウディ・アレンの新作でエレ・ファニングと共演です。この新作、エレ・ファニングとジュード・ロウの年の差カップルの話と言われており、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ問題で擁護的な発言をして猛批判を受けたウディ・アレンのペド性癖と相まってすでに一部でh批判対象となっています。

ウディ・アレンの新作『Wonder Wheel』の公開を前に、早くも次回作のメインキャストが発表されました。噂されていたエレ・ファニング、ティモテ・シャラメの出演が確定し、新たにセレーナ・ゴメスが加わっています。全米では12月1日公開の、ウディ・アレン新作『Wonder Wheel』はケイト・ウィンスレット、ジャスティン・ティンバーレイク、ジューノ・テンプル共演で1950年代が舞台です。アマゾン・スタジオが初めて単独配給を手がける作品です。次回作はタイトル未定ですが、エレ・ファニング、ティモテ・シャラメの出演は噂されていま...

ルカ・グァダニーノ監督作『Call Me by Your Name』は高評価で、映画賞を『Lady Bird』と二分している感じです。監督の次回作ですでに撮影を終えている『サスペリア』リメイク作品にも期待がかかります。
ダコタ・ジョンソン主演、ミア・ゴス、ティルダ・スウィントン、クロエ・グレース・モレッツらが共演する、リメイク版『サスペリア』は全貌が未だ明らかになりませんが、これまでの関係者たちのインタビューなどからある程度、そのイメージが見えてきました。『サスペリア』は、アメリカからドイツのバレエ名門校にやってきたヒロイン、スージーを主人公に、寄宿舎で起こる奇怪な現象や殺人を描いていきます。イタリアのホラー・サスペンス映画の巨匠ダリオ・アルジェントによる独特の様式美で構築された、1977年公開のイタリア・ホラ...

脚本賞のポール・トーマス・アンダーソン監督・脚本作『Phantom Thread』は主演ダニエル・デイ=ルイス最後の作品です。1950年代のファッション・デザイナーを描きます。

撮影賞のレイチェル・モリソンは、長い歴史のニューヨーク映画批評家協会賞の撮影賞では史上初の女性カメラマンとなりました。まだ若く、これまで『チョコレートドーナツ』『Cake ケーキ ~悲しみが通り過ぎるまで~』『DOPE/ドープ!!』など、話題のインディペンデント映画で撮影監督を務めています。
そして彼女が今回受賞したNetflix映画『マッドバウンド 哀しき友情』では出演したメアリー・J・ブライジの演技も非常に評価が高く、こちらにも注目です。

第83回ニューヨーク映画批評家賞

作品賞

『Lady Bird』

監督賞

ショーン・ベイカー『The Florida Project』

主演男優賞

ティモシー・シャラメ『Call Me by Your Name』

主演女優賞

シアーシャ・ローナン『Lady Bird』

助演男優賞

ウィレム・デフォー『The Florida Project』

助演女優賞

ティファニー・ハディッシュ『Girls Trip』

脚本賞

ポール・トーマス・アンダーソン『Phantom Thread』

撮影賞

レイチェル・モリソン『マッドバウンド 哀しき友情』

アニメーション賞

『リメンバー・ミー』

ドキュメンタリー賞

『Faces Places(Visages,Villages』

外国語映画賞

『BPM (Beats Per Minute)(120 Battements Par Minute)』(フランス)

第1回作品賞(Best First Film)

ジョーダン・ピール『ゲット・アウト』

特別賞

モリー・ハスケル(「崇拝からレイプへ映画の女性史」著)