1. Home
  2. 2013年7月LA滞在記
  3. 【LA滞在記1】アマンダ・サイフリッドが伝説のポルノ女優を演じる『Lovelace』試写

【LA滞在記1】アマンダ・サイフリッドが伝説のポルノ女優を演じる『Lovelace』試写

【LA滞在記1】アマンダ・サイフリッドが伝説のポルノ女優を演じる『Lovelace』試写
1

アマンダ・サイフリッドが70年代に一斉を風靡したポルノ映画『ディープスロート』に主演して波瀾万丈な人生を歩むリンダ・ラブレースを演じた『Lovelace』。
LAにあるWilshire Screening Roomという試写室にて見せてもらうことが出来ました。
しかも当初は誘ってくれた人と行く予定が「宣伝担当者には自分の代わりの人が行くとメールしといたから、1人で行ってきて」と言われ、初アメリカ試写参加がいきなり単身突入というかなりドキドキものとなりました。


Wilshire通り沿いにある3F建てのビルの中に試写室はあるのですが、およそ映画関係とは思えない感じです。実際ビルは歯医者さんや企業が入っていました。
lovelace-screening_01
日本と勝手が違う試写室に行って、宣伝担当者に何か難しいことを聞かれたりしたらどうしよう…とドキドキものだったのですが、スラっとした美脚を惜しげもなく出している美人宣伝担当者さんに名前を告げると「Oh!」とだけ言って、資料をくれて中に入るように言われました。いや、言われた気がします(笑)

試写室の座席は50席ほど。最後尾だけソファになっています。この日は30分前に入ったのですが、すでに最後尾はお年寄りの評論家?さん達に取られていました。
lovelace-screening_02

アメリカの映画館って、椅子が自分の力で押すとシートが傾くリクライニングになってます。ここもそうなっていました。椅子の質感は適度にフカっとしてて、ちょっとリクライニングにするとかなり座り心地がよくて最初は気持ちいいのですが、こちらの足が短いせいもあり、徐々にお尻がずれて来て…リクライニングを戻そうとしてもなかなか戻らず…なかなかうまくいかないものです。

で、このリクライニング、試写室では大活躍でした。
というのも、今回50席足らずがほぼ満席だったのですが、なぜか全員、老若男女関わらずみんな巨漢。ボヨンボヨンとかドッシドッシとか効果音が聞こえてきそうなくらいな人々ばかり。そういう人が席に座ると自動的に重みでシートが倒れてちょうどよい具合になるようです。普通の座席なら座ったり立ったりも大変だと思います。
後にも先にもLA滞在中、あれだけの高密度で巨漢な人たちと一緒になったのはこの時だけでした。

と、試写室のことばかり書いてられません。『Lovelace』について、ネタべレにならないように書きます。
[cptr]

ドキュメント映画出身の監督チームなので、擬似ドキュメント映画を予想していたのですが、普通のドラマ仕様でした。ただし構成がちょっと面白くて、ネタバレになるので詳細は避けますが、その構成でリンダ・ラブレースの虚実、ポルノ女優としての栄光と私生活の光と影を上手く描いていたと思います。

アマンダ・サイフリッドは脱ぎます。
ベッドシーンもありますが普通です。映画に出るきっかけとなる「ある行為」も私生活のシーンで披露します。この辺は人気女優でも変に逃げずしっかり演じていて好感が持てました。

そして、こういったセクシャルなシーンが全て私生活での描写の中にあり映画関係のシーンには一切ないところに、この映画が描こうとするのが何かを見て取ることができます。この映画は芸名:リンダ・ラブレースより本名:リンダ・スーザン・ボアマンの半生を描いているのです。

出演陣が豪華ですが、みな今までのイメージとは違う役を演じていて素晴らしいです。

シャロン・ストーンがリンダの厳格な母親を演じています。キリスト教を信じ娘に厳しく接する母親をストイックに演じていて、言わなければ彼女だと気付く人はいないのではないか?というくらいの化けっぷり。リンダの人生に大きく影響を与えるキャラを好演していました。

クリス・ノースが映画のスポンサーであるマフィアを演じているのですが、これが優しい顔をしているのにどこか怪しくて、そして頼りがいがあるという不思議な魅力のあるキャラを演じていて実にいいです。ここ最近では彼のベストではないでしょうか?

「The O.C.」で皮肉屋のオタク少年を演じていて、未だにその印象が離れないアダム・ブロディが、リンダの相手役で実在したポルノ男優ハリー・リームスを演じています。短いセリフと出演ながら、本人の優しくてコミカルな人柄を印象付けるのに成功していると思います。

ジェームズ・フランコがプレイボーイの創設者ヒュー・ヘフナーの若き姿を『スプリング・ブレイカーズ』とは違った感じの怪しさで演じています。個人的には『チャーリーズ・エンジェル』シリーズの痩せ男を演じていたクリスピン・グローヴァーに近い印象でした。

映画はリンダが初めて恋をして、ポルノ映画に出演し、その後どうなったか…というのを、先にも書いたちょっと面白い構成で描きつつ、サラッと終わります。実際のラブレースはポルノ映画に出演後、今度はフェミニストとしてポルノ映画を批判する立場になるのですが、この映画はそこまで描きません。そこまでも撮影はしていたそうですが最終的にカットしたそうです。そして最終的に仕上げられまとめられた終わり方は、この映画のテーマを考えると実にしっくりくるものでした。

ちなみにカットされたシーンにはサラ・ジェシカ・パーカーがリンダのインタビュアーで、フェミニストとして有名なグロリア・スタイネムの役で出演していました。

この映画、日本で公開されたとしたら(7月末時点公開未定)アマンダのヌードが話題になると思いますが、この映画が描く1人の普通の女性が恋愛で人生を変化させていく様は、ぜひ多くの女性に観て、色々感じてもらいたいと思います。