
こうしてサントラに収録された曲の元ネタを眺めると、最新曲がふんだんに使われていて豪華なのですが、選曲に意外性がありません。そして前作に比べて曲のマッシュアップも減っています。この辺は映画で描くテーマにも関係してくるのですが、普通にカヴァーしている曲が多いのはちょっと意外でした。
「選曲に意外性がない」と書きましたが、その意外性とは、「誰もが知っていて、しかもベラーズが歌うとは思えないもの」です。それはずばり、80年代のロック、または80年代から90年代の映画の主題歌です。今どきの若い女性がそういう歌を選ぶ意外性が本作には全くありませんでした。
これはジュークボックス・ミュージカル系のヒット・シリーズのジレンマなのですが、ヒットシリーズになればなるほど、予算が増えて自由に最新曲が使えるようになります。そして描くテーマも「自分らしさ」がテーマになってくるに従って、シリアスな内容、テーマ性の強い歌詞が求められるようになり、80年代の曲の採用率は減ります。
今の曲の歌詞は当然、今の世代の声を代弁をしているわけですからテーマに沿いやすいのですが、一方で「誰もが知っている曲」がほぼ存在しなくなった今の時代、全世代で誰でも知っている曲が減ってしまいます。
『ピッチ・パーフェクト』、そして「Glee/グリー」共に「80年代のロック/映画主題歌を使ったこと」の意外性が受けました。
前作『ピッチ・パーフェクト2』では楽曲自体の意外性はグッと減り、その代わり演出の意外性で、映画として大いに盛り上げてくれました。
個人的に『ピッチ・パーフェクト2』は平均30点の映画でしたが、ラストのベラーズのコンサートシーンの”仕掛け”で一気に2億点に跳ね上がりました(笑)初見のときはホント感動して泣きましたよ。映画を観る前と後ではサントラの印象が全く変わりました。
そういう意味では一応(続くかもしれないので、一応、と書きます)シリーズ最終作となる本作では、サントラを聞く限り意外性が全くないのですが、音楽と映像が一体となってどういった感動を仕掛けてくれるかとっても楽しみです。前作同様、映画を観る前と観た後でサントラの感じ方が変わるかもしれません。
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さて、『ピッチ・パーフェクト』シリーズで元ネタを紹介する時に一番難物の「Riff Off」シーンの曲をご紹介します。「Riff Off」は曲のしりとりです。歌詞の一節の言葉を重ねながら交代に歌っていきます。歌詞の一部を使って目まぐるしく曲が変わっていくので、元ネタ探しが大変です。タイトル前の秒数は「Riff Off」で歌われている部分を示します。
0:00-0:18 | P!nk – Get the Party Started
映像は2018年のライブのオープニングナンバー。最初にFOXのファンファーレが笛で吹かれるのは面白いアイディアです。ド派手なパフォーマンスですね。
0:18-0:25 | Walk The Moon – Shut Up and Dance
0:25-0:40 | R. Kelly – Ignition (Remix)
https://youtu.be/y6y_4_b6RS8
0:43-0:57 | Dre – Let Me Ride
https://youtu.be/EkFVm7BSmhA