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アン&ナンシー・ウィルソン姉妹のバンド、ハートが映画に(ついでにMVも紹介)

アン&ナンシー・ウィルソン姉妹のバンド、ハートが映画に(ついでにMVも紹介)
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姉、黒髪のアン・ウィルソンがボーカル、妹、金髪のナンシー・ウィルソンがギターという姉妹が中心の70年代から活躍しているロックバンド、ハートを描く映画の企画開発がアマゾンで進行中です。


ハートは70年代にレッド・ツェッペリン好きのウィルソン姉妹を擁して結成。後にキューティー映画でよく使われる「バラクーダ」などのヒット曲があったものの、フラワームーブメントに影響されたかのような地味な通受けするロックサウンドでした。初期の頃、アンもナンシーも誘われてバンドに参加していたのですが、2人ともバンドメンバーとそれぞれ恋人関係にありました。しかし破局で共に男性側がバンドを脱退し、姉妹が中心のバンドとなります。そして1985年「Heart」で当時のレコード会社の戦略からポップなハードロックサウンドとなり大成功します。その後バンドは、アン・ウィルソン、ナンシー・ウィルソンを中心にサポートメンバーを入れ替えながら活動を続けています。アンは後年、ドラッグ&アルコール中毒だったことを告白しています。
ナンシー・ウィルソンの元夫は映画監督のキャメロン・クロウです。
バンドは、旧版「Lの世界」のライブシーンで登場していました。バンドそのものがドラマに登場しているのはこのときだけだと思います。

現在、映画はアマゾンによって企画開発の初期段階で、ミュージシャンとしてスリーター・キニーのメンバーであり、大幅にカットされたものの『キャロル』に出演した女優であり、いくつかのキューティー映画系作品の企画開発で監督・脚本候補となっているキャリー・ブラウンスタインが脚本開発を担当しています。

バンド結成から90年代あたりまでを描くようですが、姉妹は一番大ヒットしていた80年代中期の活動を商業主義すぎたと批判的です。しかし、このときの大ヒットがなければ、女性メンバー中心のロックバンドの代表格として生き残っていなかったのは確かです。(個人的には大ヒット前の暗い作風も好きですが)

監督はまだ決まっていません。
アン・ウィルソンによると、キャスティングでアン役にアン・ハサウェイの名があがっていたようですが、キャスティングは全くの白紙状態です。
ハートの伝記映画の今後の進捗に注目です。

ハートのMVを、アン・ウィルソンの処理とともに紹介

まずは大ヒット曲「ネヴァー」のMVを。それまでは地味で通受けするロックバンドだったのが、ゴージャスな美人姉妹を配したハードロックバンドとしてイメチェン。80年代中期に人気が爆発しました。黒髪で妖しい魅力のアンとセクシーでアクティブな金髪のナンシー。共にその後の80’s女性ロッカーのイメージのお手本となります。

アン・ウィルソンは元々肥満体質でしたが、バンドのボーカル=顔ということで無理なダイエットで痩せた姿をしていました。しかし80年代の大ヒット中に再び激太りに。
その頃のMVではアンの姿をロングショットにしてごまかしたり、顔のアップは画面比率を縦に伸ばすなど苦肉の策が取られていました。その視点で「ネヴァー」を見ると、アンの顔のアップのショットはあるものの、全身が映っているのはロングショット以外ほぼありません。しかもロングショットの時もアンに目が行かないよう、手前に布をゆらしたり、アングルを斜めにしたり、巧妙なレイアウトで撮影されていることに気付きます。体型的にはこの頃すでに若干太り始めていました。

シングルも軒並み大ヒットしたアルバム「Heart」最後のシングル「Nothin’ At All」。撮影場所は『ブレードランナー』で使われたところです。ウィルソン姉妹による小芝居と着せ替えシーンもあり、コミカルなキューティー映画っぽくもあり、画的にもかっこいいMVです。ギターソロのユニゾンを階段の上と下でお互い向き合いながら、というシンプルながら立体的な構図が見事。姉妹が一緒に映っているカットでは若干縦に映像が伸ばされていますが、さほど気になりません。

大ヒットアルバム「Heart」の次に制作され、これまたヒットしたアルバム「Bad Animals」第1弾シングル「Alone」。アンの素晴らしい歌声が特徴の曲なのですが、映像の比重はナンシーの方が多くなっています。このときはまだ何とか別撮りでごまかせました。

第2弾シングル「Who Will You Run To」。アンの見せ方で変な処理をせず、極端なアップと手持ち風に揺らしたカメラワーク、レンズ、照明、メイク、カラー調整、編集など、映像制作の基礎的なテクニックで全て処理。これまで別撮りが主だったアンをバンドのメンバー、そしてボーカルとして描写することに成功しています。それはアップとモノトーンを多様しつつ、手前と奥にメンバーを配したレイアウトや動きのあるカットで繋ぐ映像コンセプトの勝利。さすがはa-haでアニメーションを使った「Take On Me」で世間を驚かせ、ダイアー・ストレイツ「Money for Nothing」でCG導入を試みたMVを作った名監督スティーブ・バロン。様々なアニメーション・スタイルも組み込んだ本作は本当に名作です。

第3弾シングルで、ナンシーがメインボーカルの「There’s The Girl」。最初見たとき、アンが映るたびに画面比率が縦に伸びるのでテレビがおかしくなったのかと思いました(笑)せっかく前のMVで上手く処理していたのに…