Home Column ディズニー・チャンネルが仕掛けた「ガール・ミーツ・ワールド」ヒロイン2人のTV映画企画の考察

ディズニー・チャンネルが仕掛けた「ガール・ミーツ・ワールド」ヒロイン2人のTV映画企画の考察

ディズニー・チャンネルが仕掛けた「ガール・ミーツ・ワールド」ヒロイン2人のTV映画企画の考察
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ディズニー・チャンネルの人気TVドラマ「ガール・ミーツ・ワールド」のダブルヒロインそれぞれのTV映画企画が発表されました。
これはどういう意図があるのでしょう?
最近のディズニー・チャンネルとスターたちの展開を主にビジネス面で考えてみたいと思います。


ディズニー・チャンネルは人気ドラマ「ガール・ミーツ・ワールド」のダブルヒロイン、サブリナ・カーペンターとローワン・ブランチャードに対して、同時にTV映画企画の主役を与えました。

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普通ならこの2人が同じ作品に出るTV映画企画となるはずが、それぞれ別の企画というのが面白い仕掛けです。しかもそれぞれの企画は単独ヒロインではなく、同じディズニー・チャンネルで活躍する同世代の女の子を加えてのダブルキャストです。
サブリナ・カーペンターにはソフィア・カーソン、ローワン・ブランチャードにはパリ・ベレルクという具合です。

ディズニー・チャンネルのスターの展開は、以前ならTVドラマで人気が出た後はディズニー映画の主役に抜擢されていくというのが定番でした。「ハンナ・モンタナ」のマイリー・サイラス以降はTVと映画の間に「ライブ活動」というのが加わりその流れが定番化していました。

しかし今は同じディズニー・チャンネル内での展開、つまりTVドラマからTV映画に移行するパターンになっています。映画など別のメディアに移行しません。ライブすら実際のライブ会場を使うのではなく、スタジオライブを行い、アプリなどを使って配信しています。

これまではTVから映画とメディアを移行して展開していたビジネスが、今は同じメディア内で多角展開する形になっています。

ビジネス的に、TVで人気を高めてから映画に行くと、これまでTVで培ったビジネス展開が一度0となってしまい、新たに映画ビジネスとして構築し直さないといけません。ただし映画ビジネスでヒットした時は世界配給やソフト収益もあり大きな利益となります。非常に魅力的ですがリスクも伴うのも確かです。

それならば、同じメディア内で作品の規模を大きくする展開の方が、ビジネス的にはファンを地続きで移動させることが出来て安定した人気を維持できます。

近年ではネットやスマフォのアプリを使えば、別メディアであっても、同じコンテンツを利用したり展開できる多角的な仕組みが可能となりました。ディズニー・チャンネルというTVメディアを中心に、アプリやネットでの新しい展開が可能となり、映画とは異なる形で世界規模の大きな収益を作ることが出来るようになりました。
実際、最近のディズニー・チャンネルのオリジナルTV映画は専用アプリが放送より先行で公開され、数字を伸ばしています。

今後ディズニーが以前作っていた、リンジー・ローハンやヒラリー・ダフ、マイリー・サイラス主演のようなキューティー映画は消失し、今後は全てディズニー・チャンネルで展開されるTV映画となるでしょう。
(これはディズニー・チャンネルに限らず、ティーン向けのキューティー映画全体の流れでもありますが)

放送は世界同時となり、先行か同時でネットを通じて配信されていく…そんな展開が今後加速すると思います。
事実、今年のディズニーチャンネルでのTV映画は話題作が同じ年に発表されます。これまで過去のディズニー・チャンネルのTV映画を調べてみると、2006年の「ハイスクール・ミュージカル」以降、年に1本世界規模で話題・ヒット作を発表するだけでした。しかし今年はそれが複数あります。

ディズニーでは好調なフェアリーテイル路線で「ハイスクール・ミュージカル」のケニー・オルテガ監督を起用したミュージカルドラマ「Descendants」、2013年に大ヒットした「ティーン・ビーチー・ムービー」の続編「ティーン・ビーチー・ムービー2」が立て続けに放映、そして早ければ秋には、今回の企画のどちらかが入ってきます。

ディズニーチャンネルとしては堅実な展開が続きますが、一方でディズニー・チャンネルからはみ出すくらい話題性や人気の高い「スーパースター」は出てこなくなりました。もはやアイコンは必要とではないのでしょうか?