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ユー・ガット・メール

ユー・ガット・メール
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1940年に公開された『街角 桃色(ピンク)の店』のリメイクです。

街角 桃色の店 [DVD] FRT-143 DVD

価格¥500

順位38,071位

出演ジョセフ・シルドクラウト/ジェームズ・スチュワート/フランク・モーガン/マーガレット・サラヴァン

監督エルンスト・ルビッチ

発行ファーストトレーディング

発売日11.10.17

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ハンガリー人のニコラウス・ラズロの戯曲が原作で、それを1940年、キューティー映画の第一人者でシャレた映画を撮らせたら抜群と言われていたエルンスト・ルヴィッチ監督が、ジェームス・スチュアートとマーガレット・サラヴァンの2人を起用して映画化しています。オリジナルではeメールのやり取りが文通になっています。

ヒロインのマーガレット・サラヴァンは実生活ではヘンリー・フォンダと結婚しますがすぐに離婚。その後『ローマの休日』の監督、ウィリアム・ワイラー再婚・離婚…さらにと結婚を計4回しますが49歳のときに自殺しています。

オリジナルでのメインの2人の関係は、同じお店で働く主任と新人の関係です。ともに我が強く、何かと衝突しています。
それをリメイクではライバルの本屋同士という設定に変更しています。オリジナルは舞台劇のように、勤務先のお店を中心とした人間模様で描かれていましたが、本作では2人それぞれの家族関係や恋人との関係が丁寧に描かれていて、互いの生きている世界の違いを鮮明にしています。
だからこそ、劇中のメールでの会話という特性 ― 顔も素性も知らないからこそお互い本音を話せるネットの匿名性 ― が活きて来ます。

今でこそインターネットはPCなり携帯なりを起動するだけで、最初からネットが繋がっている状態がデフォルトですが、当時はまず電話回線を通してインターネットの世界に入るという行為が必要でした。ダイアル・アップといいます。
電話線がネットに繋がるまでの「プートゥルルルルル」という電話音、そして繋がったとき電話音が「ピー・トゥル~~~プ~~」というのに変わる瞬間、その瞬間から電話線を通して世界に繋がるのです。当時この音の変化にワクワクしました。
これが回線が混んでいるときはなかなか「ピー・トゥルー」にならなくてねぇ…(笑)

そして、メールボックスを覗き、メールの返信が来ていると
AOLの「you got mail!」の声がなるわけです。下の映像(音声)がオリジナルです。

この映画は、時代が経てば経つほど、当時を知る人たちにとってはインターネットがワクワクした時代を思い出させてくれます。
今のように頻繁にリアルタイムにメールのやり取りはなかなか出来ませんでしたから、劇中の2人のように、自分に対してメールが来る喜び、メールを送ったら反応が返ってくる喜びは、今以上にとてもワクワク・ドキドキするものでした。

ちなみに日本では23時から翌朝8時まで、特定の電話番号に対して定額料金というサービスがあり、多くの人がそれを利用してダイアル・アップでインターネットに繋いでいました。だから日本では23時からみんなチャットに集まったり、メールを打ったりしていたのです。
なので当時を知る人は「you got mail!」と聞くと深夜というイメージがあるのではないでしょうか?(笑)

メグ・ライアン演じるキャスリーンがライバル店の児童文学コーナーに行ったとき、ある本を探しているお客と店員の会話を耳にし、不慣れな店員にアドヴァイスするシーンがあります。
「それはステンフィールドのバレエ・シューズのことよ…スケート靴の本もあるけどどれも絶版なの。」
『バレエ・シューズ』エマ・ワトソン主演で映像化されている有名な児童文学です。