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ウェディング・シンガー

ウェディング・シンガー
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この映画のサントラが大ヒット。80’sサウンドが再注目を受けるきっかけになった作品です。これ以降キューティー映画は80’sヒット曲を劇中に多く使用するようになりました。

アダムが歌う、へったくそな(笑)デッド・オア・アライヴの「You Spin Me Round」にはじまって、ラストのPresidents Of The United States Of Americaがカヴァーするバグルスの「Video Killed The Radio Star(ラジオ・スターの悲劇)」に至るまで全編80’sミュージック目白押しです。
さりげない80年代ギャグも多いですね。

映画の最初のほう、ドリューがバイト先の厨房で仕事初日の感想を聞かれているシーン。
コックがTシャツを見せながら「Relax Don’t Do It」と言います。DVD訳では「リラックス セックス」。
しかし台詞はフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの大ヒット曲「Relax」の歌詞にひっかけているので、正確には「リラックス、やめとけ」という意味になります。

アダムとドリューが写真屋で値引き交渉するシーン。
お店の女主人が「私はカップルが長続きするかどうか経験的に判る。長続きを保障するカップルは、例えば…
ドナルド・トランプ(90年離婚)、ウッディ・アレンとミア・ファロー(92年離婚。ウッディがミアの養女にセクハラしたことが発端で法廷に持ち込まれ泥沼化)、バート・レイノルズとロニー・アンダーソン(93年離婚。巨額の慰謝料でバートは破産宣告を申請)…」
女主人が話した長続き保証カップルは、90年代に入ってみんな泥沼離婚をしているというネタです。

アダム・サンドラー演じるロビーの彼女がヴァン・ヘイレンのTシャツを着ているシーンが出てきます。
「やめてくれ!お前が着るとバンドが解散するんだ!!」
当時は一枚岩と言われていたヴァン・ヘイレンが、後にVoのデヴィッド・リー・ロスが脱退したのを期に、泥沼のけんかをメディアを使って派手にぶちまけます。それを皮肉ったギャグですね。

アダム・サンドラーの親友がマイケル・ジャクソンの「Beat It」のPVで着ていた赤いジャケットを着ていたり(ご丁寧に銀の手袋まで(笑)して)、ルービック・キューブが出てきたり、判りやすい80年代アイテムも盛りだくさん。

ラストにビリー・アイドル本人が出てきたのも面白かったです。
アダムがドリューに愛の告白を歌うときに弾いているギターは、ビリー・アイドルに借りたものという設定になってて、ビリー、なんていい人なんだ、と(笑)

当時のビリー・アイドルは本当のスーパースターでした。ビリー・アイドルは映画の中の時代では、ヴァン・ヘイレンのデヴィッド・リー・ロスに彼女を取られたとかで、これまたゴシップを賑わせていた頃じゃなかったかなぁ。

お話の展開も実によく出来ていて、共に別々の幸せを歩もうとしていた友達である男女が、それぞれ交際相手に傷つけられ、お互い優しく見守っていた…という優しいお話です。
アダムもドリューも、別にお金持ちでもオシャレさんでもなんでもない、ごくごく普通の人、という設定もいいです。
キャラクター設定が名もなき身近な人なので、観ている側も2人の行く末を微笑ましく応援できます。

80年代を扱っていますが、いつの時代に見ても楽しめる普遍の傑作だと思います。