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ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義

ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義
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まずカナダで「Strike!」というタイトルで公開された後、アメリカのニューヨークを中心とした単館系で「All I Wanna Do」というタイトルに改題されて公開。
さらに日本で「ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義」というタイトルでDVD化された、タイトルが色々とありすぎてどれが本題か判らなくなる映画です(笑)

アメリカ版、日本版共に、当初DVDジャケットにはレイチェル・リー・クックが大きくフューチャーされていました。公開当時レイチェルは凄く人気があったのでメインビジュアルとして前面に出ていましたが、本編ではそれほど重要人物として登場しません。

出演者も当時16歳?18歳。60?70年ファッションを中心にしていて女子高が舞台、そこでの女の子たちの友情が描かれていますが、邦題のようなキャピキャピした印象はそれほどありません。フェミニズムな香りがプンプンします。

アメリカでウーマン・リブ運動が始まるのが、この映画の時期と一致します。一応主人公のオーディーの将来の夢が政治家という設定も、当時のフェミニズム運動が掲げていた「女性の政治参加」が関係あるような気がしてなりません。オーディーのような女の子をこれから社会に出てくる希望の「芽」として描いてるんではないかな、と推測します。

ラストで、それぞれ登場人物のその後を実話に基づいたように描いているので、調べてみたら、この映画、実話に基づいた話なんですね。ウーマンリブ運動のはしりを描いているのも、フェミニズムっぽい雰囲気も納得です。お話全体を包むフェミニズムな雰囲気は、映画で描かれる当時の世相を反映したもので監督の主張ではありません。

実際にニューイングランドであった事件を基にしているそうですが、「ゴダール高校」というのが、どうも架空っぽい1。このゴダール高校はニューイングランドの名門女子大、ウェルズリー大学のことじゃないかなぁと勝手に推測しています。ウェルズリー大学といえば、キルステン・ダンストが出ている、ジュリア・ロバーツ主演の『モナリザ・スマイル』の舞台ですね。

世の中が劇的に変わろうとする直前の混沌とした時代であっても、思春期の女の子の悩みや主張はいつもかかわらず、その辺は優しく丁寧に、ちょっとユーモアを交えつつ描いていると思います。決してお堅い雰囲気の映画ではありません。

映画は最初、ギャビー・ホフマンが主人公として登場するんですが、実質、物語はキルステン・ダンストを中心に進んでいきます。なのに途中でプッツリ物語から退場させて群像劇を狙うのですが、それも今ひとつうまくいってません。けど、それじゃいかんと思ったのか、最後唐突に主人公であるギャビー・ホフマンを目立たせようとしたのはちょっと安直でした。

あとキューティー映画的に、相手の男の子がまったくもって魅力的ではありません。単なるチンピラをヒーローにするのはダメです。上流階級の家庭が嫌で逃げたがる男の子を、さも自己主張があるように描くのもダメです。男子を徹底的にステレオタイプに描くので、余計にフェミニズムな匂いがこの映画からしました。

ラストも一見胸をすく感動的な展開ですが、実は矛盾だらけで今ひとつといった感がありました。実話を基にした展開ですが、ドラマの作りがちょっと弱いかな?という感じの映画でした。

でもずっと女子校を進んだ人は、その世界観で共感するところが多々あるかもしれないですね。ちょっと禁欲的な60年代ファッションもかわいいと思います。

  1. 調べてもそんな女子高出てきませんでした []