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迷い婚 ?全ての迷える女性たちへ?

迷い婚 ?全ての迷える女性たちへ?
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とても良質で小粋な作品です。

監督は『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』で有名なベテラン、ロブ・ライナー。
その関係もあるのでしょうか?キャシー・ベイツが1シーン、ゲストで出ていて存在感たっぷりな芝居を披露してしてくれます。
ケヴィン・コスナーが3世代に渡って同じ一家の女たちを翻弄する男性を演じています。シャーリー・マクレーンとの掛け合い芝居は面白かったです。

ダスティン・ホフマン主演、ラストシーンとサイモン&ガーファンクルの主題歌で有名な『卒業』が重要なモチーフとして登場します。
この映画は『卒業』で描かれていた人物たちが実は自分の周りの人たちだったのでは?という、『噂話=Rumor』に振り回される主人公のお話です。
自分の出生の秘密を『卒業』になぞらえて調べていくうちに、同時進行で主人公の結婚(将来)で不安になっている心情が描かれ、その2つが絡み合いながらどうなっていくのかという、意外と複雑で巧妙なシナリオ展開になっています。

ということで、言わずもがなですが、この映画を見る前に『卒業』を見ておくことをお勧めします。見ておくと台詞や音楽の使い方がより面白くなります。

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順位96,314位

出演ダスティン・ホフマン, キャサリン・ロス, アン・バンクロフト, ほか

監督マイク・ニコルズ

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順位71,684位

出演ダスティン・ホフマン, キャサリン・ロス, アン・バンクロフト, ほか

監督マイク・ニコルズ

発行Nbcユニバーサル エンターテイメント

発売日12.04.13

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『卒業』でDホフマンを誘惑する恋人の母親ミセス・ロビンソンのモデルが、祖母シャーリー・マクレーンとなるわけで、その辺を見せるためにオープニングで若きシャーリーの姿を後姿(別モデル)で表現するんですが、タバコの持ち方が実にシャーリー・マクレーンしてて面白いです。

あと、この映画は時代設定を1997年にしています。『卒業』に合わせて登場人物の年齢を設定するためです。
1997年当時アメリカはITバブル全盛期。その関係でITのことが台詞の中で出てきます。

「タイムワーナーをAOLが買収するかもしれない」という台詞が出てきます。
2001年に当時アメリカ最大大手IT企業のAOLがタイムワーナーを買収し社名が「AOLタイムワーナー」となります。のちにAOLは衰退して、2003年再び「タイムワーナー」になります。 ちなみにこの映画の配給会社はタイムワーナー。シャレが効いてますね(笑)

「優秀な検索エンジンがあって、今買収すれば後で凄い価値になるぞ」とケビン・コスナーが実業家の友人に買収をけしかけられるシーンがあります。
しかしケビンはその話を断ります。ここで出てくる「優秀な検索エンジン」は年代的に考えてもgoogleのことでしょう。

このほかにもチラホラ1997年ネタが入ってきて、当時を知る人には楽しい映画となっています。

ただ、ラストの締め方がちょっと納得できません。ネタバレにならない程度に書くので、見てない人にはよくわからないかもしれませんが…

普通に考えると、ラストでヒロインであるジェニファー・アニストンが問題が解決するはずがないんですが、まぁそこは「う?ん、こう展開しないと終わらないよなぁ。」という形で解決します。誠実で優しい婚約者役のマーク・ラファロがジェニファーの不誠実な行動を「愛」で許すという…(笑)正直すっきりしません。

容易に解決するには、ちょっとジェニファー・アニストンが抱える問題が生々し過ぎるんですよ…
ジェニファーが起こした問題1が、この映画の「親子3代に渡って一人の男に翻弄される」という流れの中で不可欠だというのも判るんですが、もうちょっとうまい処理の仕方があったと思うんです。
せめてジェニファーだけはケビンに惹かれるものの、最後まで行かずニアミスで終わって、そして新しい時代になっていく…みたいな感じにしてもよかったと思います。

キューティー映画だからマークも許したわけで、現実で許す男性はいないと思います。しかも最近のキューティー映画はリアル志向だから、この手の問題があると一度別れます。で、別の何かをきっかけに再び出会い、新たな関係を築き始める…という感じの展開が多いです。そういう意味でもこの作品のラストは往年のスタンダードな締め方です。

でもこのラストだと実に主人公がわがままで自分勝手。
かと言って、リアルに描けばいいかというとそうでもない。何より、あと一山、展開を作る時間が足りない(笑)
う~ん、すっきりしませんが、マーク・ラファロに免じてこのラストで有りとしましょう(笑)

『卒業』という架空の作品が現実であったという設定の元、1997年という近過去の現実を使ってロマンスを描く、ちょっと他にはない面白い発想の作品でオススメです。

  1. 婚約者がいながら、祖母、母と寝たケビンと寝てしまうんですな…。それをジェニファーはマークに告白するわけです。 []