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ミーン・ガールズ

ミーン・ガールズ
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リアルな今の若い女の子社会、学園生活のえげつなさを、やりようによってはシリアスになりそうなところを、コメディータッチを交えながら爽やかに描いた作品です。

ただ、劇中の女の子同士のイジメ描写一つ一つが、キューティー映画っぽくギャグになっていたりするものの、どことなく妙にリアルな感じなんです。きらびやかな世界観なんだけど凄く生々しい。

DVDの特典映像を見て、この作品の意図や目指したことが判ってすっきりしました。特典映像はとても興味深いものが多かったです。

この作品、原作本「女の子って、どうして傷つけあうの?―娘を守るために親ができること1」がアメリカのティーンエイジャーの実態を調査したノン・フィクションなんですね。だから心理描写や行動の一つ一つが妙にリアルで、ただのお気楽ガールズものと印象が違って見えたんだなぁ、と。

シナリオが人気番組『サタデー・ナイト・ライブ』で初の女性ヘッド・ライターのティナ・フェイ2。その関係で『サタデー・ナイト・ライブ』の出演者が先生役などでわんさか出ています。

ほどほどのリアル感で一定の緊張を保っているいいシナリオである反面、学園内マイノリティー3への無意識の差別が当たり前に、しかも何ら救済もされず放置されたまま、よくある学園物のギャグとして描かれているのに違和感を覚えました。女の子のイジメなどがリアルな描写でも一応解決するのに、です。
キューティー映画定番の女の子たちの生態をリアルにするから、逆にコメディーの定番として描いている差別的笑いも妙にリアルに感じてしまうからでしょう。

主役のケイディが「アフリカ帰り」という設定なので、ケイディの空想上で、人々が突然みんな獣化した動きをするシーンがあります。ここはアイディアも面白くてよかったです。難しいシークエンスですがきれいに決まっていると思いました。

監督のマーク・ウォーターズがこの作品以前に監督している『フォーチュン・クッキー』、TV映画の『ロックンロールは◎×△!? 検閲なんかブッとばせ!』を見てて、ロックやポップの使い方、感覚が凄くいいなぁと思っていたのですが、今回もやはり音楽を使ったシーンの演出が抜群にうまかったです。

その中でもクリスマスコンサートのシーンは屈指の名シーンとなってます。
学校の出し物で「Jingle Bell Rock」を踊ることになった、新入りリンジーを含む学園女王グループ「プラスティックス」。最初はCDに合わせた振り付けも順調だったもの、途中でCDが音飛びしてしまい音が途切れてしまいます。緊迫する会場。
そのときリンジーが思い切って歌いだし、会場もそれに合わせて大合唱、結果的には大盛り上がりで大成功するというシーンです。
この監督は「観客の歓声」の演出的な使い方がうまいです。 このシーンのリンジーたちのサンタの衣装もとてもかわいい(笑)

このシーンは、実際のアメリカの女の子たちの出し物で真似されまくってます。もはや定番といってもいいでしょう。
youtubeで「mean girls Jingle Bell Rock」と検索するとたくさん出てきます。途中でCDが飛んでみんなで生で歌いだすところまで再現してて4楽しそうです。
まずは映画のオリジナルシーン

そして、これが素人さんたちの出し物です。

ファッションはリンジーの変化に注目です。最初は何が何だか判らなくてオドオドしているリンジーの服は地味でちょっと男の子っぽい。それが「プラスチックス」に入って、最初はピンクから、徐々に露出の多い色も鮮やかな、ファッショナブルな服になっていくのは、彼女が自信をつけ、性格に変化が表れたことを判りやすく表現しています。

あと、DVDのNG集で判ったのですが、なにげない、ふつ~~~のシーン5でグリーンバックを使ったデジタル合成をしてるんですね。全く気付きませんでした。技術の進歩は恐ろしいなぁ。
たぶん後からの追加撮影などの際、また学校内でロケをしたり校内をうろつくエキストラを雇って指示したりするより、すでに撮影済みの校内映像に、デジタル合成した方が効率いいからなんでしょうね。

2シーンほど短くはさまれてた保健の授業の先生が生徒たちに言う台詞は大笑いしました。
「いいか!セックスしたら死ぬぞ。」
「クラミジアになったら死ぬからな。」

いや~、脅し方が単刀直入でいい(笑)

  1. 原題:Queen Bees and Wannabes []
  2. 自身も女教師役で出演しています。 []
  3. 屁こきとかデブとかオタクとか…分かりやすい人たちです。 []
  4. そこからみんなで合唱出来るのがいいんでしょうね。 []
  5. 「学校内で立ち話してる」とか []