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ダンス・レボリューション

ダンス・レボリューション
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この映画、もともとは若手R&B歌手のアリーヤが主演で進められていた企画でした。しかしアリーヤが2001年、22歳の時に飛行機事故で亡くなってしまったため、当時若手で人気のあったジェシカ・アルバで作られることになりました。

ミッシー・エリオットやジェニュワイン、ロドニージャーキンス、ジェイダキッス、トゥイート、Blaque(ブラック)などカメオ出演が多数あり、R&B、ヒップホップが好きな人には見所が多い映画だと思います。
劇中の楽曲はほんと素晴らしいです。

踊りのシーンもふんだんにありますし、ファッションもかっこいいです。特にジェシカ・アルバのスポーティーながら、かわいいテイストのファッションは要チェックだと思います。

黒人が主演の若者映画では、当然ながら若者文化の中心「ヒップホップ文化」が描かれます。この映画も、そういうヒップホップ的な若者のノリで会話を繋いだりしていたのですが、感情表現がとにかく
「誰かが何か言う」→「イェ~イ!」→「握手や手を合わせる」
の連続で、「何が」どう「イェ~イ!」なのか、ヒップホップ文化に慣れていない人には今ひとつ伝わりにくいとは思います。

監督のビリー・ウッドラフは、この後『ビューティー・ショップ』という、黒人女性の美容室を舞台にした映画を撮っていますが、こちらもで会話が黒人特有のノリだけで構成されていて、今ひとつ映画としての会話劇の面白みを感じられませんでした。黒人向けならばリアリティがあって、そういう会話で描いていくのは有りだと思うのですが、メジャー映画としてはどうでしょう?

カメラの画角が時々、唐突に魚眼レンズっぽくなります。
踊りのシーンでは、こういうレンズを選択すると映像的にダンスに立体感が生まれ空間のメリハリが利きます。非常に効果的だと思います。しかし普通の何気ないシーンでも突然魚眼レンズになります。若者映画のオサレ感、MTVっぽさを狙ってみたのかな?ちょっと意味不明のレンズ選択でした(笑)

映画としては、主役のジェシカ演じるハニーが、ダンサーとしてどう凄いのかという説得力が弱いです。だからなんでトントン拍子にダンサーとして採用され注目を受けるのかちょっとわかりにくい。

ジェシカが初めて振付師として仕事を任されて、その振付に悩んでいるときに、町の子供達のバスケや縄跳びする姿を見てそれをダンスに取り入れる、というシーンがあります。
ここはジェシカのメンタリティーとオリジナリティーが「近くにいる人々」によって作られている、ということが分かる見事なシーンでした。
こういう描写がもっとあると、ジェシカのダンサーとして他の人と何が違うのかがわかってよかったんじゃないかな?と思います。

ラスト、クライマックスのダンスシーンは素晴らしいです。一つ一つの踊りに工夫があってかっこいいです。必見です。
けどジェシカが素晴らしいダンサーという設定の映画なのに、最後自らが踊らないのが不満です。

クライマックスは主役の踊りでしめてもらいたかったと思いますが、この映画が目指していたのはリアリティのある夢物語。だから映画的にジェシカが踊って大団円!というわけにはいかないのも、物語の進行上わかるのですが…