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恋するレストラン

恋するレストラン
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オランダで大ヒットし、2006年に「シュニッツェル・パラダイス」の邦題で『SKIPシティ国際D(デジタル)シネマ映画祭』で上映され脚本賞を受賞しました。

邦題には「レストラン」という単語が使われていますが実際はホテルの厨房が舞台で、しかもこれがですね?

汚らしいイメージだらけなんですよ。おいしそうな食事、食べ物のシーンは一切出てきません。食事時に見ることをお薦めしません。

アメリカのキューティー映画を真似るのはいいのですが、下品なギャグまで真似しなくてもいいと思うんですよね。
とにかく下品で汚い。そして下品ギャグが何よりつまらない。下品ネタがなければ、爽やかでオランダ独自の社会問題も描いた面白いキューティー映画になりえたのに…そこだけが残念です。

そういった下品ギャグ以外でも、全体の雰囲気をアメリカのキューティー映画っぽくしようという努力…というか真似があちこちに見られます。

主人公たちの恋愛シーンでかかる曲は英語で、しかも今風女性ボーカルのフォークロック風。2、3曲そういう曲が使われるのですが、そこだけはシーン全体がアメリカ映画のよう。でもいくら小手先で真似てもやはり(いい意味で)ヨーロッパ映画。

途中、登場人物みんなで繰り出す夜のクラブのシーンはクラブが完全にヨーロッパ仕様です。地下っぽい本場オランダのテクノ系クラブという感じ。そのシーンでかかってる曲もHipHopではなく、かっこいいテクノ系。その方がいいと思います。変にアメリカ映画を真似なくてもお国柄が出ているほうが断然個性的だと思います。

カメラや色彩も、カラッと明るいフラットな感じと言うより、どことなく影や色の深みがあって、ポップな色調にほどよい高級感が漂います。
特に照明はかなり凝っていて、何気ないシーンでも丁寧な照明設計がなされています。さらにデジタルでフィルター処理、色調調整も行われている感じです。とにかく画面の印象はとてもリッチです。

人物のバストショットのときは広角気味にしたり、コマを飛ばしてPVっぽく見せたり、今風の演出もかなりあります。
オープニングはiPodのCM風で、カラフルな背景にシルエットだけの人物が歌い踊り料理します。
基本的には人物のシルエットはライブなのですが、ところどころ人工的なブラー処理1が見えたのでデジタルで映像をアニメ的に補正しているみたいです。

お話の方は、オランダの社会事情が分からないと、ちょっと主人公やその友達たちが置かれている状況が分かりにくいです。

途中移民局の抜き打ち検査のために、移民系の労働者がホテルの屋上に逃げるというシーンが出てきます。
さらに主人公とヒロインの恋は人種の違いの恋、そして階級の違いの恋。

オランダではモロッコやトルコなどの移民系が低所得労働層として多くなっています。移民の2代目、3代目は、親から勉強して上流階級に行くことを望まれているそうです。この映画ではそうしたオランダの現状、移民系の人々のことを描いているのです。
でもモロッコ移民の主人公はそれが本当の幸せなんだろうか?と悩みバイトを始めるところから話がはじまるわけです。
ラスト、自分探しをしていた主人公が出した結論は、青春映画っぽいさわやかで力強いものでした。

劇中に「シュニッツェル」という料理名が出てきます。ドイツ料理版カツレツなんですね。油で揚げず焼くそうです。

ヒロインのアグネスを演じるブラハ・ファン・ドゥーシュバーグが、ヨーロッパ美人っぽくてとってもきれいでかわいいです。
どういう経歴の人だろうと調べた2のですが、その結果見つけたのが…


向かって右の金髪の女の子がドゥーシュバーグちゃんです。隣の女の子Katja HerbersもTVを中心に活躍するオランダの女優さん。ドゥーシュバーグちゃん、美人なのにこのはじけっぷり。ちょ?かわいい。惚れました(笑)

  1. 早い動きのブレをデジタルで作り出すこと。最近では多用しすぎて逆にわざとらしさが浮き彫りになるのですが。 []
  2. 2008年当時 []