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彼女は夢見るドラマクイーン

彼女は夢見るドラマクイーン
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デビュー作『フォーチュン・クッキー』で注目をされたリンジー・ローハン主演・ディズニー製作の第2弾です。
リンジーのファンに合わせて、前作よりティーン向け映画になっていて、誰もが一度は夢見た事がたくさん詰まった映画となっています。

リンジーの見せ場はあらゆる所に仕込まれています。リンジーファンの男女共にたまらない作りになってます。完全にリンジー・プロモーション映画です。

まずファッションがかわいいです。リンジーの衣装を豪華絢爛にするのではなく、ティーン向けに「お金をかけなくても創意工夫でオシャレに」としてるところがいいです。
歌手としての見せ場もあります。前作『フォーチュン・クッキー』はロックバンドをやってる女の子でしたが、この映画ではより今風の、ヒップホップ調の曲をリンジーが歌います。
男性ファンに向けには、衣装がどれもリンジーのバインバインなおっぱいが強調されていてハァハァです(笑)

主人公が自分をよく見せるため、友達に注目されたり尊敬されたりしたいために大げさな嘘を付きます。そういう虚言癖のある人、自己陶酔して大袈裟に感情を出す人のことを「ドラマ・クィーン」といいます。嘘によってピンチを回避したりするのですが、後半にちゃんと嘘を付き自分をよく見せることへの疑問が提示されているのは好感が持てます。

ティーンの女の子がロックスターを崇拝している姿をリアリティ溢れる描写で見せてくれます。

リンジーの妄想シーンで、よくアメリカのティーンの女の子がやってるバンドのスクラップが、そのまま切り絵アニメ風に動くという演出も面白かったです。

リンジーが憧れるロックスターの登場シーンが実に「それっぽくて」いいです。サラリと描いていますが、何気ない登場のタイミングとカメラワークがリアル感を作っています。

リンジー憧れの、このロック歌手がいるバンドのコンサートシーン、ここは素晴らしいです。
「行きたかったコンサートのチケットがないのに、とりあえず会場まで行き、何とか入ろうとする」というシチュエーションのシーンなのですが、コンサート会場に入れないリンジーたちが、それでも何とかバンドの演奏を聞きたい一身で、会場の扉に耳を当て演奏を聞く…という描写は、バンドのおっかけをしている普通の女の子を描くシチュエーションとしてはとても秀悦。
実にリアルです。リンジーたちのバンドへの想いが伝わってきます。

実際、自分は、ローリング・ストーンズ初来日1のとき、リハーサルをするストーンズの音を聞こうと、深夜、ドームの扉に耳を当てて聞いている女の子たちを何人も見ました。

それだけに、憧れのロックスターの実態を知った後の描写がサラッとしすぎててもったいなかったです。
ヒロインたちは憧れのロック歌手の泥酔ぶりを見て、さらにそのダメ男を介抱してがっかりして…ここまではいいんですが、そこから普通に進行してしまうんです。がっかりしたならしたで、ロック歌手を罵倒するとかでもなく、ちょっと前まであれだけ憧れだった人を、あっさりその辺の友人のように扱ってしまうのはどうか、と。
さらに最後のシーンで、改めて素面のロックスターが登場するのですがファッション・髪型がダサすぎ(笑)ロバート・レッドフォード監督作品2みたいな衣装で、全くロックスターらしくありません。それが狙いであるのは分かるのですが…にしてもね(笑)

この話は「憧れのロック歌手と会おうとする話」と「親友との友情を深める話」と「学校で女王様と対決しながら演劇で主役をする話」の3つが柱なんですが、ちょっと詰め込み過ぎじゃないかと。
結果として全部が薄くなっちゃったかなぁと思います。演劇のパートはなくてもよかったかもしれません。学校の女王様との対決はロック歌手を介して描けますし、リンジーの見せ場も好きな歌手の歌をパーティーで歌うとかで描けたと思いますし。

ともあれ、リンジー出演のキューティー映画は数あれど、リンジーのみの魅力で押し切ったのはこの作品だけです。ポスターやDVDパッケージのイメージもかわいくていいですね。

  1. 1990年。東京ドーム10回公演でした。日本全国が湧き上がりました。 []
  2. 勝手なイメージです。田舎臭くて生真面目で誠実、みたいな(笑) []