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ウルトラ I LOVE YOU!

ウルトラ I LOVE YOU!
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サンドラ・ブロックは同じ年にアカデミー賞:主演女優賞とラジー賞:最低主演女優賞を同時受賞するという、史上初の快挙を成し遂げました。
アカデミー賞を取った作品は『しあわせの隠れ場所』。
そしてラジー賞を取ったのが本作です。

元々この作品、2009年2月に公開予定だったのが延期…ほぼオクラ入り状態になっていました。
それが、同じ年の春に公開した『あなたは私の婿になる』がサンドラの最大ヒット作となり、その勢いを受けて急遽上映が決定しました。

そう考えると、サンドラがこの年に出演した3作品の中で『あなたは私の婿になる』だけが無冠ですが、この作品のヒットがなければ本作も公開されなかったわけで、そうなると史上初のW受賞もなかったわけで…(笑)

作品自体は、ラジー賞を取るほど酷いかな?という印象です。キューティー映画でもっと酷いのたくさんありますから…(笑)
笑わせるシーンは、さすがはサンドラです。それなりにきっちり笑わせてくれます。トーマス・ヘイデン・チャーチ演じるお節介でナルシストのキャスターも個性的なキャラで面白い。あまり外してる印象はありません。
しかも最後の方は結構うまいこと感動させる方向に…そう!なんと最後は感動させようとするんです!で、そこだけ見たらそれなりに成功しててウルッときたりする(笑)

じゃあ何が悪いんだ、ということになりますが、サンドラ主演=それなりにメジャー級の作品にしては、サンドラ演じるヒロインの設定がメチャクチャ。なんでシナリオ段階で誰も指摘しなかったんだろう?と思うくらい都合よく変化していきます。そのため通して見たとき、謎の展開の映画になってしまいました。

サンドラ演じるヒロインは最初「しがないクロスワード・パズルの制作者」という設定です。それが途中から突然「ずっとしゃべり続ける女」という設定になり、最後の方ではこれまた急に「博学・博愛あふれる女性」になります。

さらにストーリーの根幹をなす、ヒロインの一人の男性を一途に追いかける行動のきっかけが「親が設定したデートに現れた相手が想像以上にイケメンだったから」だけですからね。ほんとそれだけ。ドラマの途中で男性の別の一面が見えたとか、そういうの一切なしですからね。それだけで全米を追いかけ回すんです。なんで?と。

コメディーとして、1人の男性のために全米を追いかけるヒロインという設定は悪くないと思うのですが、その場合は男性主観でお話を進めないとヒロインの異常さが際立ちません。男性から見た『ストーカーのごとく付きまとう自分に一目惚れした女性の得も言われぬ恐怖』が笑いになるわけですから。

しかしこの作品は男性主観でもなくヒロイン目線なんですね。でも行動動機が上記したとおり「?」なわけですから、共感しづらい、というか出来ない(笑)
ヒロイン設定もどんどん変わるので、サンドラが何を考えてるか分からないキの字キャラにしか見えなくなるんです。あと、前半に推していた「クロスワードパズルの制作者」という設定が後半全く活かされていないのも…

例えば、サンドラのキャラが「高校時代からずっと男性が好きで、仕事のクロスワードパズルの問題に男性のことを1問必ず忍ばせていた。」とかそういうのがあると、男性を追っかける理由や、後半クロスワードパズルの設定が活かせたと思うのですが…

う~む…
ダメだッ!我ながら凡人・素人の発想ですねっ!こんなつまらん発想ではラジー賞は程遠いわっ!