
1983年にアメリカで公開されたニコラス・ケイジ初主演作キューティー映画『ヴァレー・ガール』のミュージカル化をMGMが企画していますが、その監督にレイチェル・ゴールデンバーグが選ばれました。
『ヴァレー・ガール』は日本では劇場未公開でソフトスルーとなっています。
高級住宅地に住むヴァレーガールな女の子ジュリー(デボラ・フォアマン)は、今日も友達たちとショッピングや男の子のことや恋の話に夢中。ある日、ジュリーはパーティーで偶然知り合った街の不良ランディ(ニコラス・ケイジ)と出会う。あっという間に恋に落ちる2人。しかし不良とつきあうのを友達に反対されたジュリーは、悩んだ末ランディを振ってしまう。ジュリーなしでは生きていけないランディは再度猛アタックを始める…というお話です。
この映画には、80年代のハイセンスなロックやポップソングが使われ、サントラもヒットしました。
Valley Girl: Music From The Soundtrack ミュージック
価格¥1,464
順位1,100,997位
作曲Marc Levinthal, Scott Wilk
発行Rhino/atlantic
発売日94.02.22
作品についてはこちらのページで解説しています。
MGMは以前から『ヴァレー・ガール』のミュージカル・リメイクを進めていて、女流脚本家エイミー・トーキントンによって書かれた脚本を元に、一時はCM出身のクレイ・ウェイナーが監督候補となって企画開発が行われていました。
当初は舞台ミュージカルの企画でしたが、現在はミュージカル映画として企画開発を行っているようです。
これは近年NBC、FOX、ディズニーなどがミュージカルのTV映画でヒットを飛ばしていて、80年代のキューティー映画のリメイクが多いということから、ミュージカル映画の老舗MGMとしてもこの流行に乗りたいという思惑があります。しかも成功すれば自社のMGMミュージカルと呼ばれた名作『雨に唄えば』『オズの魔法使』などのリメイクを次々に送り出せます。
その試金石としての『ヴァレー・ガール』のミュージカル企画はMGMにとって重要な位置を占めています。
今回監督に選ばれたレイチェル・ゴールデンバーグは、去年、米ケーブル局LifetimeのV映画制作25周年記念作品で放映前に情報が出たため、主演でプロデューサーのウィル・ファレルが放送中止を宣言したものの、結局は放送するというスッタモンダがあった、クリステン・ウィグ共演のサイコ・サスペンス「A Deadly Adoption」で監督を務めています。
彼女のミュージカル映画の演出力は未知数です。