
世界初の性転換手術を受けたデンマーク人芸術家リリー・エルベを描く映画『The Danish Girl』の監督が『レ・ミゼラブル』のトム・フーパーになりました。そしてマリウス役を演じたエディ・レッドメインがリリー・エルベを演じます。
1882年生まれのリリー・エルベは、元々アイナー・ウェゲナーというデンマーク出身の男性でイラストや絵画を描く芸術家でした。同じく芸術家の妻ゲルダの絵のモデルを女装してやっていくうちに日常でも女装するようになり、やがて女性として「リリー・エルベ」と名乗るようになります。そして1930年代に世界初の性転換手術を受けます。そんな「彼女」の一番の理解者であったのは妻のゲルダでした。
この2人の物語をデビッド・エバーショフが伝記小説として書いたのが『The Danish Girl』です。日本では「世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語」という邦題で出版されていました。
作者デビッド エバーショフ
クリエーターDavid Ebershoff, 斉藤 博昭
発行講談社
発売日2003-07
カテゴリー単行本
ページ数413
ISBN4062110229
性転換と女装の違いはありますが、男女の恋愛関係にあったカップルが、男性が女性化したことで相手の女性が戸惑いつつもパートナーとして支え、愛を育んでいく物語という意味では、『わたしはロランス』に近い感じがあります。
価格¥ 5,940
監督グザヴィエ・ドラン
出演メルヴィル・プポー, スザンヌ・クレマン, ナタリー・バイ
発行KADOKAWA / 角川書店
カテゴリーDVD
エディ・レッドメインの相手役である妻のゲルダを誰が演じるか楽しみです。『ラフマニノフ ある愛の調べ』の女流脚本家ルシンダ・コクソンが脚本を担当。キューティー映画の企画では定評のある、『レ・ミゼラブル』も製作したワーキング・タイトル・フィルムズが製作します。
この『The Danish Girl』は以前ニコール・キッドマンが映像化権を取得、ニコール自身がアイナー・ウェゲナー(リリー・エルベ)を演じ、ゲルダをシャーリーズ・セロンを演じるというキャスティングで企画されました。
後にゲルダのキャスティングにはグウィネス・パルトロー、ユマ・サーマン、マリオン・コティヤールなどの名前も挙がりましたが、頓挫しています。
こちらの企画は性転換後のリリー・エルベを中心に描く予定だったのでしょうか?これはこれで見たかったですね。