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盲目の男女は恋を描くポーランド映画『イマジン』先行上映会「~耳でみる 音をみる~」

盲目の男女は恋を描くポーランド映画『イマジン』先行上映会「~耳でみる 音をみる~」
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imagine-pre-screening_00第87回アカデミー賞でポーランド映画初の外国語映画賞を受賞した『イーダ』など、近年のポーランド映画は注目です。
4月25日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムで公開される『イマジン』もポーランド映画でありながら、ポルトガルのリスボンにある盲学校を舞台にした作品です。3月24日(火)青山学院アスタジオにて、視覚障害の人も楽しめる先行上映会「~耳でみる 音をみる~」が開催されました。

リスボンの街で出会った盲目の男女は恋に落ちた

主演の2人に英国人とルーマニア系ドイツ人俳優を配し、盲目の男女による恋という異色の設定、見慣れない盲目の方たちのユニークな授業風景、ポーランド映画であるのに全篇ポルトガルロケを敢行した国際色豊かな空気に満ちています。
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2012ワルシャワ国際映画祭 監督賞受賞/2014ポーランド映画賞 音響賞受賞

イマジン

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ストーリー

リスボンにある、視覚障害者のための診療所。そこに目が不自由でも白杖を使わず動くことが出来る“反響定位” のインストラクターで自身も盲目のイアンがやってきた。
はじめは白杖を使わないイアンを不審気に見ていた生徒たちも、その独創的な授業にだんだんと夢中になっていく。その中で部屋で籠って誰とも話さなかった盲目の女性エヴァもイアンの授業で外に出てくるようになる。ある日イアンとエヴァは、思い切って白杖なしで外へと出かけてることに。最初は怖がっていたエヴァもいつしか街のさまざまな音や匂いを楽しんでいた。つかの間のデートを楽しむ2人。
しかしイアンは診療所側から反響定位が危険ということで解雇通告を受けてしまう。別れの時は近づいていた…
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スタッフ&キャスト

監督・脚本:アンジェイ・ヤキモフスキ
出演エドワード・ホッグ、アレクサンドラ・マリア・ララ

『イマジン』の先行上映会~耳でみる 音をみる~

「視覚障害者と一緒に映画を楽しんで欲しい、また視覚障害のある人も映画を見られるということを知って欲しい」
という趣旨のもと、映画のセリフ、字幕の朗読と映像の説明の音声ガイドが聴けるFM送信機を参加者全員に配布、晴眼者にはアイマスクを配布し、映像を見ずに映画を見ることができる先行上映会「~耳でみる 音をみる~」が3月24日(火)青山学院アスタジオにて開催されました。

4月25日からの一般公開でも音声ガイド付きで鑑賞可能

主催の虹とねいろプロジェクト松田高加子さんによると、4月25日から始まる渋谷イメージフォーラムでの上映では5月22日まで、先行上映会同様、月・水・金のどの上映回でも音声ガイド付きで鑑賞できるとのことです。
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音声ガイドはテレビの副音声をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。『イマジン』が映像だけで見せる部分が多い映画なので、脚本でいうところのト書き部分の説明をする音声が多く、そこに台詞が入ると情報が映像を見る時以上に、濃密に伝えられます。
邦画であれば台詞部分は聞き取りで処理できるのでまた違うと思いますが、字幕の洋画の処理はなかなか大変という印象でした。

上映後には感想を交換するワークショップを開催されました。
初めて視覚障害者の方と接するという機会を持ったという人も多く、映画の感想から、目が見えないことについての素朴な疑問まで、多くの質問が飛び交いました。初めて音声ガイドを体験したという晴眼者のからは、「耳からの情報量が多すぎて想像がついていきませんでした。いかに普段から視覚に頼っているということが分かりました。」という声が多く聞こえました。

先天性の視覚障害、プログラマー、ミュージシャンとして活躍する加藤さん

「ベン・アンダーウッドと一緒に仕事をしたことがあるので、彼の世界を映画にしようという試みは素晴らしいことだと思いました。私は杖を持つことに抵抗はあまりありません。正直にいうと、現実と映画で描かれているものは少し違う気がします。なぜならエコロケーションだけで全て生活できる訳ではないからです。」

弱視、図書館勤務の斉藤さん

「静かな雰囲気にヨーロッパ映画らしいなと思いました。少年みたいな冒険心をもった男の人が出ていてよかったです。本当のことは目には見えない。ということを監督は伝えたかったのではないかと思いました。」
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一般参加者

「目の見えない状態で映画を感じる機会が初めてだったのですが、普段は気付かない“音”についての意識を深めることができたように感じます。」

「舌を鳴らして距離感をつかむ方法があるなんて、初めて知ったので、とても新鮮でした。
ポルトガルの診療所も一見自由な印象があったのですが、実際はかなり安全対策が厳しく、保守的な雰囲気があるみたいで、とても大変だなと思いました。」

「目が見えない世界の方々の大変さを感じた。アイマスクをして聞いてみてもなかなかイメージがわかない。想像力はすぐにはでてこないのだと思った。道を歩く怖さが実感できた。」

「リスボンの美しい街並みと何ともいえないラスト。とても印象的で見てよかったです!何より、上映後の皆さんとのお話がとても面白く、映画の理解が何倍も深まった気がします。音声ガイドについては、やはり慣れませんでしたのでずっとつけているのは難しかったです。加えて、わたしは(完全ではありませんが)英語が分かるので、原音+ガイド+字幕のトリプル情報でかなり混乱しました。」

「音声ガイドの台詞の所は、もう少し感情がこもっていた方が分かり易くて飽きないでみられるかと思いました。(※音声ガイドは俳優・声優さんがやっていないので基本棒読みです)」

公式サイト:https://mermaidfilms.co.jp/imagine/

4月25日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開
梅田シネ・リーブル、名古屋シネマテーク他 全国順次公開