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84歳女性翻訳家ドキュメント『ドストエフスキーと愛に生きる』予告編とコメントが到着

84歳女性翻訳家ドキュメント『ドストエフスキーと愛に生きる』予告編とコメントが到着
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ドストエフスキー文学をドイツ語に翻訳している、ウクライナ・キエフ生まれの84歳女性翻訳家の数奇な半生を追ったドキュメンタリー映画『ドストエフスキーと愛に生きる』。2014年2月22日(土)公開が決定。予告編と、映画を観た翻訳家や作家などからコメントが到着しました。

84歳の翻訳家スヴェトラーナが織り成す深く静かな言語の世界と、紡がれる美しい言葉たち。
ドストエフスキー文学と共に歩んだ一人の女性の、数奇な半生を追ったドキュメンタリー

80歳を超える翻訳家スヴェトラーナ・ガイヤーの横には、華奢な姿に不似合いな重厚な装丁の本が積まれている。
『罪と罰』、『カラマーゾフの兄弟』、『悪霊』、『未成年』、『白痴』
言わずと知れたロシア文学の巨匠・ドストエフスキーの長編作品。

それらを彼女は“五頭の象”と呼び、生涯をかけてドイツ語に訳した。1923年ウクライナ・キエフで生まれ、スターリン政権下で少女時代を過ごし、ナチス占領下でドイツ軍の通訳として激動の時代を生き抜いた彼女は、なぜドストエフスキーを翻訳したのだろうか?

高潔なる知性と独自の哲学を持って、ドストエフスキー文学の真の言葉を探す横顔には、戦争の記憶が深い皺となって刻まれている。本作では、一切の妥協を許さない彼女の織り成す深く静かな翻訳の世界と、紡がれる美しい言葉たち、丁寧な手仕事が繰り返されるスヴェトラーナの静かな日常を追う。
一人の女性が歩んだ数奇な半生にひっそりと寄りそう静謐な映像が、文学の力によって高められる人の営みをたおやかに描き出す。

https://youtu.be/6E0KsHWc5VM

コメント

亀山郁夫 ロシア文学者 翻訳家(罪と罰、カラマーゾフの兄弟、悪霊)

翻訳の営みそのものが、日常生活のなかでの細やかな気配りと深くこだましあう。
一つ一つが世界とのふれあいであり、言葉との交感でもあるかのようだ。

木村綾子 作家・本屋B&B

翻訳された物語を読むということは、訳者の人生、かれらに関わった人々をも同時に受け継ぐことだ。本作を通してスヴェトラーナはそのことを、まざまざと私に 気づかせた。気づいてしまったことにおののきながら、同じ強度で、これはなんという喜びであるのかと思った。いま自分には、幸福しかありません。

野村雅夫 ラジオDJ 翻訳家

世界中にたくさんのマフラーがある。温もりという用途は同じでも、編む人や編み方によって趣きは様々だ。世界中にたくさんの文学がある。翻訳家は言葉という 糸を検証し、編み目を見極め、模様をためつすがめつ眺める。趣きを変えぬよう、心を砕く。過酷な歴史を凛とした生き様と言葉の力でかいくぐった翻訳家ス ヴェトラーナの人生。この映像の編み物は、僕の心を静かに暖めてくれた。

北村道子 スタイリスト

青いガラスのような目が「キラツ」と光った時、口元がゆっくり開き「翻訳するのは憧れである」。と言い切った。
 その憧れの「翻訳」の仕事をするために彼女が選んだ種類の人材もまた、独特であり秀逸であつた。スクリーンの向こう側から私達は彼女の命の授業を受けているのである。

道端カレン モデル

翻訳家スヴェトラーナの生涯を、彼女自身が語る事で、言葉が一つ一つ美しくしなやかな生き物のようだった。
胸が閊えるような情景をも映し出し、それはまるで行間を味わう小説のよう。

2014年は女性翻訳家が注目!

ちょうどcueでは海外小説の翻訳家、佐竹史子さんのインタビューを掲載したばかりです。
ロマンス小説を多く翻訳している翻訳家 佐竹史子さん

2014年3月31日から放映されるNHK連続テレビ小説「花子とアン」は、「赤毛のアン」翻訳者、村岡花子の生涯を描きます。本作も翻訳家を描いた作品。2014年は何かと女性翻訳家が注目されそうです。

『ドストエフスキーと愛に生きる』

dostevski

スタッフ&キャスト

監督・脚本:ヴァディム・イェンドレイコ
撮影:ニールス・ボルブリンカー、ステファン・クティー
編集:ギーゼラ・カストロナリ・イェンシュ
出演: スヴェトラ-ナ・ガイヤー、アンナ・ゲッテ、ハンナ・ハーゲン、ユルゲン・クロット
製作:ミラ・フィルム
スイス、ドイツ/2009/ドイツ語、ロシア語/93分

公式web:https://www.uplink.co.jp/dostoevskii/
公式FB:https://bit.ly/DostoevskiiFB
公式Twitter:https://twitter.com/DostoevskiiJP

2014年2月22日(土)より、
渋谷アップリンク、シネマート六本木ほかにて全国順次公開