Home Column Sex and the City劇場版の不安

Sex and the City劇場版の不安

0

satc the movie最初の雑記がいきなり不穏なタイトルで申し訳ないのですが…(笑)
予告編も公開され、いよいよ公開が近づいてきた『Sex and The City』劇場版。
映画のお話はドラマの最終回から5年後の設定ということで、ただいまドラマDVDをシーズン1から鑑賞中です。


「キューティー映画ばんざ~い!」「みんなキューティー映画になっちゃえ!」(by イデオン)と叫んでる割に、実はSATC(と略すと何かツウな感じがするな。でも「SATC」と書くとき「『S』ex 『A』nd 『T』he 『C』ityと頭で唱えないと書けないのは内緒だ。)を見たことがなかったという…
まだまだキューティー映画の修行が足りません。

SATC、6シーズンもあると聞いてしり込みしてたんです。けど見始めてみると、1話30分だし1シーズン12話程度だし、非常に観やすくてあっという間。1日半で1シーズン終わらせました。

シーズン1を観ている限り、ぶっ続けで見てると、主役4人が飽きることなくず~~~~っとセックスと男のことしか考えていない人間に見えてしまいます。実際、そういう『女性の本音』が売りのお話なんですが、1週間に1話なら、小話としていいのに、ぶっ続けて一気に観たものだから、もう四六時中セックスの話しかしてないじゃないか、と辟易してくるという…。SATCのせいではなく、アホみたいにぶっ続けてみた自分が悪いのですが(笑)

で、1/6シーズン程度しか消化してない段階で偉そうにSATCをちょいと分析してみようかと。
危険なのは承知の上です(笑)全シーズン観たあとにこの駄文を読み返したら「なんて見当違いのことを書いていたんだ!」と恥ずかしくなって自分の頬をグーで100回殴り続けるかも。

この作品、もともとの原作がコラム、主人公が書いているという設定もコラム。その「コラム」を映像化するということをやっているんですね。
ドラマの構成と展開がとても散文的なんです。で、それを30分という短い時間でパパパッと語るのもいい。
無駄がなく、テーマがハッキリとします。その辺も実にコラムっぽい。

普通のドラマのように4人のキャラクターのエピソードを時系列で順々に見せていくという展開では、SATC独特のオサレ感、小粋さは出ないです。
でもこの構成は実に難しく、下手すると4コママンガのエピソードの羅列のようになってしまうんです。ちょうどTVアニメの『サザエさん』のような感じですね。

SATCでは出来のいいエピソード回では、散文的な展開ながらちゃんとキャラクターの時系列エピソードが組込まれていて、視聴者が愛するキャラクターが時を重ねています。しかし、ちょっと「?」なエピソード回では、『サザエさん』みたいなただの4コママンガの羅列展開になってしまう。

で、やっとこさ、タイトルの「劇場版の不安」に繋がるのですが(長い前置きで申し訳ないです)、この散文的な展開が特徴のSATCをただの1時間半なり2時間のドラマにしてしまうのはどうなんだろうか、と。

SATCはすでに主役4人が認知されているドラマなので、劇場版はお祭り映画として、その4人の「その後の」エピソードを羅列し、映画っぽく豪華な衣装でキャラを包めばファンは満足するのでしょうが、映画としてはそれだけではダメだと思うんです。

映画で群像劇をやるときは、それぞれのエピソードを相当練りこみ、各エピソードの関係をうまく繋げていかないとドラマとして成立しません。
元々「誰もが共感するありふれたエピソード」を基にした内容を、散文的に構成して成立していたSATCだけに、そのままやると「どこにでもある話がただ並ぶ凡庸な映画」に、映画っぽくエピソードを派手な展開にすると「現実感がない、いかにもな映画」になってしまいます。

何より、SATCの影響を受けたキューティー映画が後に多発したわけですから、本家がたとえオリジナルだといって同じことをやっても、すでに使い古された感が出てしまいます。こういうとき本家が取る道は「これが王道だ!本物だ!」とあえてスタンダードを極めた形でそのままやるか、さらに先行く新しいスタンダードを提示するか。どちらにせよ、とても難しいです。

「映画、映画、うるせえよ、おまえはゴールデン街で飲んだくれて「映画」を「シャシン」という自称映画人か」と我ながら突っ込んでしまうくらいウザイ文章を書き連ねてしまいました(笑)

SATCはテレビドラマのフォーマットを実にうまく使った作品だと思います。
SATCっぽさを映画というフォーマットでどう表現するのか…今後はテレビから映画に舞台を移し、シリーズ化できるのか…

TVシリーズ全話制覇でSATCをお勉強しつつ、不安半分、期待半分で待ちたいと思っています。