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児童書「ブー!ブー!ダイアリー(原題:Dork Diaries)」の映画化からトゥイーン層戦略を考察

児童書「ブー!ブー!ダイアリー(原題:Dork Diaries)」の映画化からトゥイーン層戦略を考察
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dork-diaries_00女の子向け人気児童書の映画化企画が発表されました。これは9歳~14歳あたりの世代「トゥイーン層」を狙った企画です。その企画意図や企画した会社たちの思惑を考察してみました。


ライオンズゲートの子会社、サミット・エンタテインメントは元々独立系製作会社で、『トワイライト』シリーズを手がけ大ヒット。若い女性層を一気に開拓し、映画ビジネスの流れを変える新しい客層を作り上げました。

そのサミットを買収したライオンズゲートは『トワイライト』のファン層を、そのまま自社企画・製作の『ハンガーゲーム』シリーズに移すことに成功。
そして『トワイライト』『ハンガー・ゲーム』に続け!と企画し製作された映画たちがことごとくコケる中、さらに『ダイバージェント(日本公開予定あり)』を3月に公開し、これまた大ヒットさせシリーズ化に繋ぎました。

今やサミット+ライオンズゲートは、大手映画会社より女子ティーン層をがっちりつかんで、ヒットシリーズを連発させています。

そんなサミットと老舗の映画会社20世紀FOXが組んで企画したのが、『グレッグのダメ日記』の女の子版と言われている児童書の人気シリーズ「Dork Diaries」の映画化です。

日本では「ブー!ブー!ダイアリー」という邦題で出版されています。

ブー!ブー!ダイアリー

価格¥300

順位1,398,311位

レイチェル・ルネ ラッセル

原著Russell,Rachel Renee

翻訳かおる, 西本

発行アルファポリス

発売日12.03.01

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Dork Diaries 洋書

価格¥808

順位447,708位

Russell, Rachel Renee

発行Simon & Schuster Childrens Books

発売日10.02.04

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The Dork Diaries Set: Dork Diaries Books 1, 2, 3, 3 1/2, 4, and 5 洋書

価格¥9,916

順位1,598,315位

Russell, Rachel Renee

イラストRussell, Rachel Renee

発行Aladdin

発売日12.10.30

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このシリーズは14歳のヒロインの学校生活が日記形式で描かれるのですがイラストも多く、しかもそのイラストやキャラの造形が日本の昔の少女漫画っぽいのが面白いです。動画は本の宣伝映像です。

dork-diaries_01
真ん中が作者のレイチェル・ルネ・ラッセル。向かって左が長女エリン・ラッセル、右が次女のニッキ・ラッセル。
長女は文章、次女はイラストのアシスタントとして参加。母娘で手がけています。

この本の映画化を企画したのは女性プロデューサー、カレン・ローゼンフェルト。彼女は『トワイライト』シリーズ、『プラダを着た悪魔』などを手がけています。

FOXが企画したのはわかります。なぜなら日本ではいずれもDVDスルーとなりましたが、児童文学原作の『グレッグのダメ日記』シリーズを映画化し、アメリカでヒットさせ人気シリーズにしているからです。

『グレッグのダメ日記』シリーズが男の子向けなので、同じテイストで女の子向けの本作を映画化し、今度は女子層を取り込もうとする流れは戦略として正しいと思います。

グレッグのダメ日記 [DVD] DVD

価格¥449

順位147,956位

出演ザカリー・ゴードン, ロバート・カプロン, スティーヴ・ザーン, ほか

監督トール・フロイデンタール

発行20th Century Fox Jp

発売日11.01.07

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グレッグのおきて [DVD] DVD

価格¥650

順位75,473位

出演ザカリー・ゴードン, デヴォン・ボスティック, スティーヴ・ザーン, ほか

監督デヴィッド・バワーズ

発行20th Century Fox Jp

発売日11.11.23

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[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)


ではなぜサミットも企画に参加しているのでしょう?『トワイライト』のプロデューサーだったカレン・ローゼンフェルトの関係で、というのもありますが、サミット+ライオンズゲートは、自分たちの得意とする若い女性層-ティーン層-の下の世代にあたるトゥイーン層をこの企画で囲い込むことで、次世代ティーン層を育てようとしているのではないでしょうか?

トゥイーンからティーンまで作品を提供し繋いでいくという戦略って、ディズニーがやってきたことなんです。元々女子トゥイーン層が映画業界にとって大きなビジネスになると注目されるきっかけとなったのも、ディズニーの大人気TVシリーズ「ハンナ・モンタナ」でした。
『アナと雪の女王』の特大ヒットはそういうディズニー戦略の流れの結果だと思っています。
(この分析はそのうち書いておこうと思います。)

児童書の映画化シリーズで一定の成果を収めて、今度は、今の時代大きな市場である女子トゥイーン層を狙いたいFOXと、ティーン向けヒット作を連発し続けるためにも、その前の年齢層であるトゥイーン層を取り込んでおきたいサミット+ライオンズゲート。
ともに狙いはトゥイーン層です。そしてその層が見るジャンルの映画はキューティー映画です。

ちなみにFOXの『グレッグのダメ日記』シリーズとライオンズゲートの『ハンガー・ゲーム』シリーズを製作しているのが、これまた女性プロデューサー、ニーナ・ジェイコブソンのいるカラー・フォース社。
今回の企画にも関わるのでしょうか?
そうすれば、『トワイライト』『ハンガー・ゲーム』『グレッグのダメ日記』シリーズが一つの大きな流れとなるので面白いのですが。