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キューティー映画でのCGの使い方

キューティー映画でのCGの使い方
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cameron.jpgハリウッド超大作、SF物、アクション物はCG…というかデジタル処理が当たり前です。メカ、爆発シーン、セットなど多くにデジタル処理が加わっています。キューティー映画も実はデジタル処理を結構使っています。しかもSF映画やアクション映画とは違う意外なところで使っていて、これが面白い。


時間とお金をかければ、今やデジタル処理で出来ないことはほぼないと思います。デジタル処理により、長回しの1カットは途中で失敗しても後から繋いでわからなく出来ますし、カメラがぐるっと回ったりするカットも昔はスタッフが映り込んだりするため面倒でしたが今では映りこみは後から消してしまいます。

キューティー映画でデジタル処理が使われるとき「予算削減」という目的のため使われることが多いです。

例えば、学園内シーン。
映画ではよく「追撮(追加撮影の略)」といって、後から改めて撮影しなおす場合が多々あります。キューティー映画でよくある、「休憩中たくさんの生徒がウロウロする中での個人ロッカーの前での芝居」や、「学校の廊下での芝居(学園の女王様と取り巻きが横並び&スローモーションでさっそうと歩くシーンとか)」などがもし追撮になった場合、学校を埋め尽くすエキストラを改めて集め、セットの場合は組み直し、ロケの場合ならロケ地の学校を借りて…と大がかりになってしまいます。

そこでこういう場合、芝居をするメインの人たちだけを呼び、グリーン・スクリーンと言われる緑一色の背景の前で芝居を撮ります。
そして先に撮っておいた、生徒たちがワサワサいる学園シーンを背景にして人物の芝居を合成すれば、改めてエキストラも集める必要もセットを作る必要もロケをし直す必要もなく、学園内での追撮シーンが完成。結果的に経費節約となるわけです。

ロイヤル・セブンティーン』のDVDで監督のコメンタリーを聞いていると、ロケ現場の制限で撮れなかったものをCGで付け足したりするというのもあるようです。お城や立派な屋敷をロケするときは、撮影時間や撮影場所などかなりの制限がかかります。
ロイヤル・セブンティーン』の場合、2階窓が3つ並んでいるお屋敷の窓を一斉に開けるシーンがあるのですが、このお屋敷が開けてもいい窓が一つという条件だったため、その開けてもいい1つの窓で3回別々に撮り、後からCG合成で窓を並べて「3つ一斉に開ける」というシーンにしていました。これも時間節約とロケの制約を考えてのデジタル合成シーンです。

監督はオルセン姉妹出演『ニューヨーク・ミニット』も撮っている女性監督さんですが、『ニューヨーク・ミニット』でもオルセン姉妹がバスタオル一枚の姿でニューヨークを走り回るシーンなどで積極的にグリーン・スクリーンによる合成を使っています。オルセン姉妹がバスタオルでニューヨークを走り回ると、パパラッチから守ったり群集の整理などとても面倒ですからね。あとアクションシーンで安全面を考えても合成が楽です。(映画ではバスローブ姿でのロケもしていますが)

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出演アマンダ・バインズ, コリン・ファース, ケリー・プレストン, ほか

監督デニー・ゴードン

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出演メアリー=ケイト・オルセン, アシュレー・オルセン, ユージーン・レビ, ほか

監督デニー・ゴードン

原著エミリー・フォックス

脚本エミリー・フォックス, アダム・クーパー, ビル・コラージュ

Unknownメアリー=ケイト・オルセン,アシュレー・オルセン

発行ワーナー・ホーム・ビデオ

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技術的にも侮れません。

デジタル合成よりちょっと前の時代になりますが、『ロミー&ミッシェル』のオープニングシーンは見事です。
ヘリの空撮映像で海からビーチに、そしてビーチ横のマンションの窓の一つにカメラは近づきそのまま窓の中にカメラは入ってロミーのミッシェルの部屋の中で映っているテレビ画面に…
と1カットで見せるのですがヘリの空撮からクレーンカメラになる境目がわかりません。

窓からカメラが入る際、薄い生地のカーテンを通過して入っていくのでそこが境目かなと思ったのですが、どうも違う。コマ送りしてみると、カメラが窓に近づくところ、窓に入る手前でレンガの色と位置が微妙に変わります。もし興味がある人は見てみてください。コマ送りしないと絶対気付きません。
時代的にデジタル合成ではなくビデオ合成だと思うのですが、神業的な繋ぎ方だと思います。

スティーブ・マーティン原作・脚本の『Shopgirl/恋の商品価値』のオープニング、デパートに並べられた化粧品の間をぬうように進むカメラワーク、このシーンはオールCGです。CG的にはありきたりのリアル・フォトジェニックCGなのですが、実にきれいでよく出来ています。

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順位60,070位

出演ミラ・ソルヴィーノ, リサ・クードロー, ジャニーン・ガラファロ

監督デビッド・マーキン

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出演スティーブ・マーティン

監督アナンド・タッカー

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あと、ここ最近増えてきているのは女優のしわ、吹き出物、年齢で浮き出た血管、さらにはプロポーション(等身)までもCG処理で修正してしまうというものです。

女優が命のキューティー映画、しょうがありません。しかしこれはとても予算がかかりますから、キューティー映画でも女優が超有名か話題作でないと出来ません。

デンジャラス・ビューティー』でプロデューサーでもあるサンドラ・ブロックが「吹き出物消すのにCG使って金かかった」と愚痴ってます(笑)有名なのはキューティー映画とは違うのですが、『氷の微笑2』のシャローン・ストーン。全編に渡りシャロンに皺消しCGを施しました。CGスタッフもこの手の映画にしては大量投入。マッチ・ムーブとか使って消したんだろうなぁ…大変だったろうなぁ…

で、結果はこの年ぶっちぎりのラジー賞獲得です。

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ちなみに『Sex and the City』の劇場版ではこの「皺消し」「女優きれい見せ」デジタル処理が多用されるのではないか、と言われています。
余談になりますが、TVシリーズでも追撮と思われるサラのショッピングシーンで、CG合成によるサラと店内を処理した映像が数カットありました。
出演者全員の皺、サラ・ジェシカ・パーカーの年齢で浮き出た血管、キム・キャトラルの太った体型のスリム化などなど…
ネットを見ていると「シーンの多くがロケ撮影でセット代もかからず、アクションシーンもないので、有名作品の割には安く作れる映画だからシリーズ化」とか書かれているものがありますが、表に出ないところでそれなりにお金をかけてるので、決して安く作れる映画ではないと思っています。でも超大作のお金のかけ方に比べたら…ということでしょうか。
もしかしたら絡みのシーンなどはフル3DCGとかでやるんでは…
さすがにそこまではしないか(笑)

キューティー映画のデジタル処理は当たり前の話ですが最近の大作映画で忘れられがちな、あくまでもお話のため、観客の身近な夢のために使われ、シーンをよりロマンティックにする効果があります。
ぶっちゃけ安っすいレベルのへっぽこCGや簡単デジタル処理のキューティー映画も多々あります。それはそれでとても微笑ましく見れて、逆に「へぇ、こんな映画(失礼)でもCG使うのか!」という意外性が楽しいわけです。