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『ブライズメイズ』はぜひ劇場で

『ブライズメイズ』はぜひ劇場で
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現在注目すべき、上映中のキューティー映画を紹介します。
どの作品も、それぞれ見所のあるものばかりですが、一番の注目はやはり2011年全米で大ヒットを記録した『ブライズメイズ』。日本では『ハングオーバーの女性版』『下ネタ全開』などという言葉で紹介されていますが、これは正しい紹介とは言えません。下ネタなら『セックス・アンド・ザ・シティ』のサマンサのほうが全然上です。


確かにこれまでの「ダメ女」をヒロインに据えたコメディー系キューティー映画としては、かなり下品なことで笑いを取っています。ギャグシーンは完全に構成から独立していてコントコーナーみたいになっており、ティーン向け映画のよう。映画としてはあまりうまい構成だとは思えません。
しかしそれはほんの一部で、全体的には派手な音楽やカメラワークを廃した、実にリアル・テイストな画で物語は進みます。
この映画が語っている本質は、男女関係なく誰の心にも響く普遍的なもの。それをリアル系コメディでやったのが凄い。

ヒロインのドタバタは他者と比較した上での自分探しの旅になっていて、その結果、諦めていた自分を何となく受け入れ、大事な友だちとの友情を再確認する、実にまっとうなキューティー映画に仕上がっています。

アメリカでの本当にこの作品の支持は日本では想像をつかないくらいでして、様々な映画賞でも軒並みノミネート・受賞という結果になっていますが、その中でも、アカデミー賞で脚本賞にノミネートされているところと、MTVムービーアワードで最多ノミネートをされているところに注目したいです。
アカデミー賞はコメディに厳しいと言われています。その中でのノミネートです。先に書いたように映画としてはそれほどうまい構成の映画ではないのに、です。
多少いびつでもそこに秘められているテーマの奥深さと、その見せ方が実にナチュラルでリアルなところが評価されたと思います。

一方MTVムービーアワードは一般人の投票によるものです。ノミネートには観客の支持がダイレクトに反映されています。賞は主に役者関係と劇中のシチュエーション関係に別れるのですが(キス賞、ファイト賞などがある)、『ブライズメイズ』は特に役者関係のノミネートが多いのです。観客の、登場人物への親近感がどれだけあるかが分かります。

この手の映画は日本では受けが悪く、たいていがDVDスルーになりがちですが、今回は小規模ですが、全国劇場公開となりました。
今後アメリカではこの手のキューティー映画が急増すると思われます。そういった楽しいキューティー映画を、劇場でみんなと一緒になって笑って泣いて鑑賞するためにも、『ブライズメイズ』の動員は重要だと思います。ぜひ、今後のキューティー映画のためにも劇場で観てもらいたい作品です。
[cptr]