Home Column 『キューティ・ブロンド』は当初別のシチュエーションだった!今明かされるエンディングの秘密

『キューティ・ブロンド』は当初別のシチュエーションだった!今明かされるエンディングの秘密

『キューティ・ブロンド』は当初別のシチュエーションだった!今明かされるエンディングの秘密
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キューティー映画ファンなら絶対見ておかなければいけない定番作品、リース・ウィザースプーン主演『キューティ・ブロンド』(2001)。そのエンディングが出来るまでの経緯を脚本を担当したカレン・マックラー・ラッツが振り返って語ってくれました。実はエンディングは全く異なっていたのです!


キューティー映画のスタンダードであり金字塔である『キューティ・ブロンド』。どの時代でもどの世代にも愛され、圧倒的な支持を受けている「これを見ずしてキューティー映画を語るなかれ」いや、「この映画を見ずして映画を語るなかれ」と言うべき作品です。

キューティ・ブロンド (字幕版)

キューティ・ブロンド (字幕版)ビデオ

監督ロバート・ルケティック

出演リース・ウィザースプーン, ルーク・ウィルソン, セルマ・ブレア, マシュー・デイヴィス, ヴィクター・ガーバー

クリエーターカレン・マックラー・ラッツ , キルステン・スミス, リック・キドニー , マーク・プラット

スタジオMGM

カテゴリーPrime Video

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続編『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX』、外伝『キューティ・ブロンド3』があります。これらは悲しいかな「キューティー映画の続編に上手いものなし」という格言通りなのですが、一方で大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカル版もあります。このミュージカルは「ブロードウェイ史上初、実際の犬がレギュラー出演したミュージカル」と言われていました。

『キューティ・ブロンド』が長年愛され、誰もが文句なく好きな理由の1つは、そのエンディングにあります。昔書いた感想文にもその辺は書いていますが、キューティー映画を知らない人ほどお約束と勘違いしがちな「エンディングにお約束のヒロインと彼氏のキス」が”ない”作品です。これがこの映画の姿勢を象徴しています。ヒロインが自分自身の力で成功を掴み取っていくお話ですから、ラストで彼氏とキスしてハッピーエンド、ではいけなかったのです。

未だに圧倒的な支持を受けている、キューティー映画の代表作品です。キューティー映画を語るときにこの映画抜きでは語れません。もはやスタンダード化したといっても過言ではないでしょう。今じゃ主役のリース・...

米エンターテインメント・ウィークリーの定番企画「UNTOLD STORIES」で、脚本を担当した1人、カレン・マックラー・ラッツがこのエンディングにまつわるエピソードを語っています。

それによると、当初『キューティ・ブロンド』のエンディングは以下のようなシチュエーションでした。
裁判が終わり、勝利したエル(リース・ウィザースプーン)はみんなに祝福されながら、やってきたエメット(ルーク・ウィルソン)と熱いキス…。そして1年後、エルと髪を金髪に染めたヴィヴィアン(セルマ・ブレア)が、一緒になって「ブロンド弁護基金(the Blonde Legal Defense Fund)」を設立し、大学のキャンパスでパンフレットを配っていた…

しかしマーケティングのための試写で、このエンディングは観客の共感を得られませんでした。エルの劇中でのがんばりが、結局のところ彼氏とのキスで終わったことにみんな不満だったのです。
試写後のロビーで、カレン・マックラー・ラッツは、プロデューサーのマーク・プラット、監督のロバート・ルケティック、共同脚本のキルステン・スミスと共に新たなエンディング案を考えます。
そこで出てきたのが、我々が知っている「裁判から2年後となる、エルのハーバード大卒業式でのスピーチ」でした。

慌てて追加撮影を行うことになりましたが、当時リース・ウィザースプーンはすでに別作品のためにイギリスにいました。そして『キューティ・ブロンド』の撮影で傷んだ髪を切っていました。ルーク・ウィルソンもやはり別作品のためにボウズになっていました。2人にはカツラが用意され、エルのスピーチはイギリスのロンドンで、同席していた人たちや卒業生たちはロサンゼルスのバーバンクで撮影されました。それが編集であたかも同じ場にいるように構成されています。確かに光の具合がエルが映っているときとその他で違います。それがまさかロンドンとロサンゼルスだったとは…(今なら光の具合をDIで調整するかデジタル合成にするのでわからなく出来ますが)

こうして、『キューティ・ブロンド』はラストにエルの素晴らしいスピーチと小気味良いテロップによる傑作のエンディングを得て、名作となったわけです。